水準点めぐり7

徳島市内の一等水準点

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ここは眉山のロープウェイ入り口、阿波おどり会館のそばにある新町小学校。
校舎を道路沿いに南に歩くとなんと、一等水準点が。
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ここも立派な掲示板が。写真は反射して少し読みにくいがこう書いてある。
「一等水準点 5072−1 ここに設置されている金属標は「水準点」と言い地震予知や地図作りを始め、いろいろな測量を行うとき、高さの基準になるものです。水準点は、全国でおよそ2万6千点あり、これらを基に各地の高さが測られます。
標高 1.978メートル
北緯 34度03分52秒
東経 134度32分56秒
設置 昭和48年
徳島市 建設省国土地理院 」
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こんなきれいな一等水準点のふたを初めてみた。開けることはできないが、大切にしている思いが伝わってくる。眉山の一等三角点といい、この一等水準点。いいものを見せてもらったという感じ。
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一等水準点の並びにあったのが「モラエス像」。へーっ、徳島の人にとってはモラエスという人は大切な人なんだ。私は全くと言っていいほど知らなかった。上の写真右がモラエス記念館で撮した若き日のモラエスさん。
この新町小学校に通う子どもたちは、眉山で一等三角点を学び、学校の敷地にある一等水準点でも本物にふれることができる。さらに徳島とポルトガルの友好の歴史をモラエス像で学ぶことができる。すばらしいなあ。

徳島一等水準点
さて、新町小学校ではふたの美しい一等水準点を見ることができた。その中にある水準点の金属標はどんなものなのだろう。それを解決してくれるものが城山の一等三角点を見たあとで立ち寄った市立体育館の駐車場入口にあった。

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一等水準点である。
丸い金属板の表には、
「この標識を損傷すると法律により罰せられます
一等水準点 基本
No5071
建設省国土地理院」
と彫られている。
新町小学校にある一等水準点もこれと同じようなものであると想像できる。
一等水準点もいろいろとあるようだ。地面の中の金属のケースに入れられ、鍵付きのふたがついているものもあるし、安全石に守られるように地表に金属標を出しているものもある。大阪城でもそうだったが、お城のそばには多くの基準点があるようだ。
この他に、図面上ではあるはずの水準点を発見できなかったところもある。限られた日ですべてを見つけるのは無理だが、今回はよく保存されている水準点や三角点を見つけることができ楽しかった。

 

 

 

三角点を探る旅 その 14

徳島市内の三角点

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ここは徳島県徳島市。写真は徳島の観光ナビに紹介されている眉山(びざん)。眉のような美しい姿は市内のどこからも見える。
ここに徳島の一等三角点がある。
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ロープウェイに乗って山頂につき、まずモラエス館(日本ポルトガル領事館の総領事、日本を紹介し小説も残している。)を見学する。
外にでると目の前にパゴダ平和記念塔がある。これは「県ビルマ会が第二次世界大戦で戦没した多くの戦友たちの霊を慰めるために建てたもの」と紹介されていた。
この直ぐそばに一等三角点がある。
あまりのみごとな一等三角点にびっくりした。表示も立派、三角点そのものもきれい。
標高277mの眉山山頂。
徳島の一等三角点はすばらしい。

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三角点の後ろに回る。午後の写真なので影から判断できるが、こちら側が南。原則として標石の南側に「三角点」の文字がある。少し見えにくいが横書きで右から左へ「一等」の文字、たて書きで「三角」まで読み取れる。周りの三面をみたが、私が見た限りでは文字はわからなかった。

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眉山の山頂から見た徳島市内。川は吉野川。左側の山なみは香川県の方角。右側な島影は淡路島ではないか?
真ん中に見える森は徳島城があった城山。
ここにもう一つ、私が訪ねた三角点がある。

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徳島中央公園にある城山。案内掲示板にはきっちりと三角点のマークが記されている。三角のなかに黒丸印。小学校で習ったはずなのになぜか忘れ去られる三角点の印。
ここには徳島藩蜂須賀氏25万石の居城があった。
現在は石垣、堀、庭園が残っている。また徳島市指定天然記念物に城山原生林が指定されている。都会の中心に原生林があるという貴重な森である。

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その山頂にあるのが、四等三角点。
広場の少しはしの方に立派な四等三角点を発見した。標柱の周りには、保護石もきちんとある。さすが城山にある三角点。
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南側には「四等三角点」の文字。標柱が土に埋まっていたので、手で少し掘ってみた。北側には「地理」と見える。「地理調査所」か「地理調」で終わっているのかはもう少し掘らないとわからない。

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あとの面には「基」が読める。これは「基本」と書いてあるのだろう。もう一つには「003」の文字が彫られている。四等三角点には点のコードナンバーが彫られているということだから、これがそうだろう。

私は大阪では四等三角点を見たことがなかった。徳島で初めてみたことになるが、見事な四等三角点を見ることができてうれしかった。
眉山の一等三角点といい、城山の四等三角点といい、大切にされていることがよくわかった。

 

 

 

三角点を探る旅 その 13

一等三角点(蘇鉄山)から二等三角点(天保山)まで歩く!

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図書館で左のような案内を見つけた。何々、蘇鉄山の一等三角点から天保山の二等三角点まで歩く?これはおもしろい。蘇鉄山の一等三角点は行ったけれど、天保山には何回も行ってるのに三角点を確認していなかった。いい機会だからと申し込む。日本最低山縦走とはおもしろい取り組み。大阪人の「いちびり精神」ではじまったとか。17日はいいお天気になった。

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大浜公園の市民グランド、9時から開会のセレモニー。要項には1000人、と書いてあったが、うーん、1000人もいないなあ。でも、体育会系の人たちからかなりの年配の人、年齢差や性別も多様、小学生の子ども連れの家族や赤ちゃんおんぶした人もいて市民参加型だな。

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スタートは蘇鉄山の一等三角点。この三角点に目もくれずにさっさと行く人も多い。ここで主催者からの説明がほしかったな。

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IMG_5859宿院の交差点から北上。
大きな道路沿いにある「与謝野晶子の生家跡」の記念碑、ザビエル公園(きかんしゃトーマスのイベントがあった)を右左に見て綾ノ町交差点を通過。今通っているのが紀州街道。堺市のイベントもあちこちで行われている。他の歩く会の団体と遭遇。知り合いの顔を見てお互いにビックリ。

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大和川を渡り大阪市内に入る。
ここまで4880歩。安立商店街を真っ直ぐにぬける。
アーケードには「一寸法師ゆかりの町」の垂れ幕が。
ガイドブックによると江戸時代にはたくさんの針屋さんがあり、行商の時に一寸法師の鬼退治をキャッチフレーズに使ったことからだそうだ

 

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 つきました。第一のチェックポイントは住吉大社。

今日の住吉大社は七五三でいっぱい。あちこちで記念撮影が行われていた。
ここまで7890歩。
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住吉大社の境内を抜ける。見えてきたのは万代池公園。
歩いているのは熊野街道。
おなかがすいてきたので帝塚山のパン屋さんで美味しいパンを調達し、食べながら歩く。

IMG_5878ここは安倍晴明神社。
少し前にアベノハルカスが見えた。
安立商店街からここまで多くの神社があったのには驚いた。
どの神社も七五三の親子連れが目に入った。
さあ、松虫の交差点だ。

この交差点を左に曲がると聖天山だ。
ここまで11850歩。

IMG_5880聖天山は上町台地の南橋にある。吉田兼好の庵があったと伝えられている。坂道の階段には男坂と女坂があり、着物の女性が登りやすくなっているとか。でもこの階段はいつできたのかは不明。
岸里、天下茶屋界隈をぬける。
26号線を渡り、南海汐見橋線の高架の手前に「りくろーおじさん」の本店があることはあまり知られていないと思う。今日は日曜日なのに制服姿の小学生が見られる。いくつかの学校では日曜参観のようだ。

IMG_5882下町情緒たっぷりの西成のまちなかを抜けてやってきたのが千本松渡船の入り口。西成区と大正区の間を流れる木津川を渡る渡し船。大阪市内は現在8つの渡し船がある。北から「天保山渡船場」「甚平渡船場」「千歳渡船場」「落合上渡船場」「落合下渡船場」「千本松渡船」「船町渡船場」「木津川渡船場」。私もこんなにもあるとは知らなかった。どれも大阪市民の足として活躍している。この渡し船は大阪市営で無料。
数分の船旅を楽しむ。渡ったとこで17429歩。

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やってきました。第二チェックポイントの鶴町南公園。20096歩。

ゴールまで普通なら30〜40分で到着ということらしいが、ここから最大の難関。「なみはや大橋」を歩いて渡る。

IMG_5895全長1740m、高さ45mの橋。
車で通ったことはあるが、まさか歩いて渡るとは想像してなかった。
サイクリングの団体が歩道を通る。
体力づくりかジョギングの人も。
360度大阪市内が見渡せる。公園では少年野球の試合も見られた。
こんな角度、位置からみる景色はめったにみられない。
ガイドブックによるとここからの大阪湾の夜景は絶景だとか。
阿倍野ハルカス、京セラドーム大阪、梅田の空中庭園、それから天保山の大観覧車も見える。

もうすぐだ。
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IMG_5907なみはや大橋を渡り切るとさすがに足が痛い。
築港中学校、築港小学校のそばを通る。
レンガ造りの倉庫がなんともおしゃれ。
中学校の横にある港住吉神社でも七五三らしい親子が見える。
さあ、いよいよ天保山。
案内の人が「この階段をのぼって右に行くと三角点があります」と言ってくれた。やっと三角点という言葉が出てきた。
三角柱のような大きなモニュメントがある。それがゴールの三角点と勘違いする人も。
違う、違う、三角点じゃありませんよ。
ここに説明する人がいたらなあ。

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そのモニュメントの右そばにあるのが二等三角点。国土地理院と書いた杭は白地に黒の文字でそんなに古そうには見えないが、金属の説明板は字が薄くなって全く読めない。これでは二等三角点がかわいそう。三角点自体はすっぽりと地面の中にあり、頭部の表面だけが出ていて、周りも石で敷き詰められている。
三角点を踏んづけて記念写真を撮っている人もいる。このWALKの意義は?と思ってしまう。
ここまで26576歩。時間は午後2時30分すぎ。9時半出発だから5時間で20㎞、ということは一時間で四キロ、昔風に言うと一里を一時間で歩いたわけだ。江戸時代の普通の速さかな?

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IMG_5923最後のチェックポイントへ向かう。
海遊館の入り口の前。多くの家族連れ、カップル、パフォーマンスの中に「日本最低山縦走大会」のノボリがあちこちにある。
ゴールで最後の検印を押してもらって完了。よくがんばった。
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自分へのご褒美としてフードコートのサーティワンで買ったダブルアイスクリームが620円もしたが、格別美味しかった!!
ポイントで道案内をしてくれた係の人たちに感謝。ごくろうさまでした。

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