藍染(生葉染め)2021

今年の5月1日に種を巻いた藍も大きく育った。
今回はプランター2つだけの栽培にした。今年も小物を染めてみよう。

根本から少しはなれたところで、バッサリと切る。 使うのは葉だけ、茎は使わない。。葉の分量はおよそ300グラムだった。

 

 

小学生向きの本に、「かんたん 染めもの」(春田香歩著)という本があるのを見つけた。台所にある野菜や、桜などの葉などを利用して簡単に染めものを体験するという本だ。
この中に「藍染(あいぞめ)」があったので、それを試してみることにした。

ミキサーを使うのが本の指示だが、私は手近にあったフードプロセッサーを利用した。
フードプロセッサーに八分目ほどの量の藍の葉を入れる。そこに適量のぬるま湯をいれる(回転したときに藍の葉が砕かれるように、何回か試してみる)。
30秒ほど回転させる。何回か止めて様子を見ながら回転させる。
砕けた藍の葉を、古手のタオルを使ってしぼる。
使うのはこの「絞り汁」。絞りカスはつかわない。
この作業を、藍の葉がなくなるまでくりかえす。

上の写真の左が絞り汁。これが染液になる。緑っぽい色をしている。
そこに染めたい布を入れる。今回は、絹が1枚と木綿(さらしを使用した)2枚にした。
木綿も一枚は何も手を加えていないもの。もう一枚は豆乳につけてしぼったものを乾かした布。藍染はタンパク質に反応するので、染まりにくい木綿を豆乳につけてどのような変化が出るく確かめたかった。
これらの3枚の布は、絞り液にいれるまえに水洗いをしておく。

10分程度染液の中につける。 できるだ空気に触れないようにして、染液の中で揉み込むようにする。 絞ってひろげて空気にふれるようにする。 こうすることによって藍色がでてくる。
この作業を2,3回くりかえし、しぼる。

バケツに三枚の布がつかるくらいの水を入れ、オキシドールをキャップ1杯程度いれてよくかき混ぜる。ここに3枚の布を入れて全体によくなじませる。
これは酸化を早め、色をしっかりと出させるためと本に書いてあった。
今回オキシドールがなかったので、台所のハイターを代わりにつかった。(分量はほんの少量にした)
水洗いしたものが、上の写真の右。
三枚の布が少しずつ違った色に染まっている。
一番青く染まっているのが、絹。
三枚の中で一番薄く青色が染まっているのが、何もしていない木綿(さらし)。
その中間ぐらいに青色がついているのが、豆乳の処理をした木綿(さらし)。

よく水洗いをして、天日でかわかす。
上の写真の左から、何も処理をしていない木綿、絹、豆乳処理をした木綿。

木綿は絹に比べて染まりにくいが、それなりに雰囲気のある色に染まっている。
豆乳につけておいたものは、それよりも青っぽく染まることがわかった。

今回の実験は生葉染め。それもできるだけ簡単な方法(使う薬品はオキシドールだけ)で、小学生の体験としては安全性があるものだと思う。
木綿をしっかりとした藍色に染めるには、以前にやったように特別に購入しなければ手に入らない薬品がいるので、小学生にはハードルが高いと思う。

参考にした本には、玉ねぎや春菊をつかって染めるなど、家庭にある材料で染めることができるものを紹介している。来年はそういった染めもやってみたいと思う。

 

 

 

藍を育てる 3

1.生葉染め(なまはぞめ) 

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ベランダの藍も大きくなってきた。高さを計ってみると、40cmは越しているので、藍染めをすることにした。
まず最初に「生葉ぞめ」体験。 
「藍染めの絵本」「アイの絵本」(どちらも農文協)を参考にした。

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根元から数センチでバッサリと刈り取る。計ってみると確かに40cmを超えている。

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葉と茎にわける。茎も茎染めに利用できるそうだが今回はしない。また茎を使っての挿し木もできるそうだが、時期が遅いこれも今回はあきらめる。

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資料には絹を使っているが、絹は高価なのでレーヨン(羊毛)の布を使う。タンパク質にはよく染まるそうだ。 事前にレーヨン布を中性洗剤で洗っておく。 資料によると、 布10g、葉50g、水700cc なので、この割合で布と生葉を準備する。

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ミキサーに水と生葉の分量を計り入れる。ミキサーで1分間。 

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資料には、目の細かい木綿布で濾す、と書いてあるが、私は古いタオルを利用した。 濾された染色液はきれいな黄緑色。

ミキサーにかけてから染料液にし、染めるまでを5分以内でする、と本に注意があった。とにかく手早く作業を進める。

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  布を染色液につけて染めムラができないように、たえず動かし続ける。15分間。

ここで注意。
手袋をすること。人間の皮膚も爪もタンパク質なのできれいに染まる。染まってしまうとなかなか色が落ちない。特に爪はどうしようもない。
くれぐれも素手で作業をしないこと。

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15分たったら、軽く絞って広げて空気にさらす。 その後水洗い。4回くらい水を変えて洗う。

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タオルに巻いて脱水して、できるだけ早く乾かす。すぐに乾かさないと色がくすむ、と本に書いてある。

 

次に羊毛の糸にチャレンジ。

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残っている染色液(色がこくなっている)に、羊毛の糸をつけて染めてみる。 羊毛の糸を10g計って、染色液に入れて15分。あとは上の作業と同じ。

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 IMG_183915分染めた後は、軽く水を絞って空気にさらす。
そのあと水で洗う。
布と同じように4回くらい水を変えて洗った。

タオルにまいて水分をとり、天日に干す。羊毛の糸も染まることがわかった。

 

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上の写真は染める前の白布ときれいな藍色に染まった布。
次回は生葉を煮だして染める方法をやってみよう。