水準点をめぐり9

IMG_20131209_0001ここは地下鉄「阿波座」の近くにある「津波・高潮ステーション」。
私が行ったのは平日だったので中学生の社会見学と一緒になった。班ごとの見学らしく、5,6人の男女混合のグループで静かに、熱心に見学していた。
なぜ急にこの施設に行きたくなったのかといえば、最近町を歩いていると、気になる電信柱に出会うからだ。(写真はクリックすると拡大します)

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この海抜を書いた電信柱は大阪だけのものじゃないようだ。最後の一枚は、徳島市内で見た電信柱。表現の仕方は「海抜』と「標高」があるが、とにかくこの電信柱のある地点の地面の高さが書いてある。

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上の写真は「津波・高潮ステーション」の2階建て実物大模型。第2室戸台風や伊勢湾台風の時にどこまで浸水したかを示している。テレビのある部屋は二階の部屋。台風の時の水は右の写真の銀色のボールの横にある家の青の線まで来たという。2階まで水に浸かったということだ。
大阪にはゼロメートル地帯が多い。そのための対策も行われている。このステーションもその一環だと思う。
私は係の人に、大阪で一番低いと言われている場所をたずねた。
此花区や西淀川区に多くて、「マップナビ大阪」で詳しいことはわかると教えてもらった。

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 ここは、西淀川区にある大阪市立大和田小学校の幼稚園側にある門のそば。大阪市の水準点がある。コンクリート製のふたには澪標のマークが。中の標石にも澪標がかかれている。この地点の標高は何メートルなのだろう。

インターネットでマップナビ大阪から防災情報マップを開き、見たい区を選択する。「淀川が氾濫した場合」「神崎川、安威川が氾濫した場合」などが選択できるが、どれでもいい。たとえば「淀川が氾濫した場合」を選択した地図がこれ。
ここでわかるようにここからでもいろんなケースを選択しなおすことができる。

津波大和田
わかるだろうか。大阪市の水準点のすぐ近くにある道路が-1.9mと表示されているのが。この付近、オレンジの部分は淀川が氾濫した場合5.5m〜6mの浸水が予想されている。完全に一階部分は水没するわけだ。
心配になって津波の場合を見ると、防波堤や堤防が完備しているので全く被害がないことがわかった。ただ川の堤防や防波堤が決壊した時、最悪の場合はこうなるということだ。

最近、学校や地域での防災訓練が行われているのは、こういう事情を踏まえた上のことだと思う。

自分の住んでいるところが、どうなのかは、このマップナビ大阪で確かめることができる。
大変ありがたい情報だと思った。
インターネットで調べていると、国土地理院にも同じような情報を発信していることがわかった。

標高がわかるWeb地図を試験公開
http://www.gsi.go.jp/johofukyu/hyoko_system.html
である。
そこからマップナビ大阪とおなじ、大阪市立大和田小学校の部分を探してみた。それがこれである。
大和田小学校の標高
誤差は30cmということらしい。右クリック一つでその場所の緯度・経度・標高がわかる。さすが国土地理院。
水準点というものが、自分たちの生活に関係する、身近に感じられた時だった。
そういえば、自分の家の防災準備が不十分だなあ。防災グッズを調べてみよう。