月に接近する火星

10月2日、十六夜の月だが満月。
満月の近くにある星は火星。
今年は火星が地球に接近しているが、満月に火星が近づいているのは大変興味深かかった。
満月と惑星を同時に撮影するのは大変難しい。私の技術では左の写真が精一杯。
この写真は三脚無しで手持ちで撮っているので少しぶれてしまっている。しかし月に火星が接近している様子はわかると思う。21時頃に撮った写真。

この写真は22時頃、家の上空に登ってきた月と火星。
10月2日、この日の月の出の時刻は夕方6時12分、月の入りは翌日3日の朝6時46分。
ところで「月の出、月の入り」とは月がどういう状態のときのことを言うのだろう。

以前このブログで太陽の「日の出、日の入り」について考えたことがある。

日の出とは上の図の、どの時のことを言うのだろう。
A 少しでも地平線(水平線)から太陽が出たとき。
B 太陽の中心が地平編(水平線)を通過したとき。
C 太陽がすっかり地平編(水平線)の上にでたとき。

これはAが正解。地平線(水平線)から太陽が顔を出した瞬間をいう。
「日の入り」はこの逆。すっかり沈みきった瞬間を「日の入り」の時刻とする。

では「月の出、月の入り」は上の図を月に置き換えたらどの時を言うのだろう。

これは国立天文台の「こよみ用語解説」からの引用。
図を見てわかるように、月の中心が地平線(水平線)に一致する時刻をいう。
月は満ち欠けがあるので、太陽のように「出た瞬間」というのは決めにくにからだと言われている。
太陽の「日の出、日の入り」の定義と違うことを覚えておこう。

10月2日19時7分の月。

10月2日23時15分の月。
月の模様が変化していることがわかる。(ウサギの耳が動いている)

10月3日朝の5時50分ごろの月。ウサギの耳の部分が下を向いている。

10月3日朝、6時21分頃の写真。 信号機の上に月がある。
月の光は薄くなっている。この日の朝は少し雲が出て、空気の透明度はよくない。
この道路はほぼ東西に走っている道路。西に沈んでいくことがよく分かる。
与謝蕪村の句に、
「菜の花や 月は東に 日は西に」
という句があるが、この写真はその反対。「月は西に 日は東」

満月というのは、太陽の位置と月の位置が対称的にあるからこういう現象がおきる。

身近な月、しかし太陽と月によっておこされる天文現象の奥は深い。