水準点めぐり 13

名古屋の水準点

名古屋水準点

国土地理院の地図を見ると、名古屋城の近くには、一等水準点が二つある。 県庁付近の一等水準点は前回に見つけることができた。
もう一つは地下鉄「丸の内駅」の近くにあるはずなのに、前回は付近をうろうろしたが発見できなかった。
今回は地下鉄に乗らずに、県庁付近から歩いて探すことにした。

なんとなんと、地下鉄の入口付近に発見したではありませんか!

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どうしてこんなに簡単に見つかるところにあるのに、前は見つけられなかったのだろう。 多分ツツジの木が生い茂っていたのでわからなかったのかもしれない。

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コンクリートのフタには国土地理院の文字が。水準点と書かれている。

このフタを持ち上げて中を見ることにした。

中は最近の雨のせいか、土でおおわれていた。手で表面の土や泥を取り除くが、あまりきれいにはならなかった。

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真ん中の丸く盛り上がった中心が、水準点の基準になる部分だろう。

水準点のそばに立て札を立てて「ここに水準点があります」という表示がしてあって県があったのを思い出した。ここも最初はあったのかもしれない。道路工事や植木の剪定などで移動してしまったのかもしれない。大阪の長居公園にある三角点もそうだった。一等水準点ともなると歴史も古い。長い時間に周りが変化していくのだろう。

 

 

水準点めぐり12

県庁そばに一等水準点

名古屋一等水準点1

三角点は次の機会にすることにして、水準点探しに向かった。 二万五千分の一の地図によると、県庁のそばの建物にめざす一等水準点がある。 地下鉄に乗らなくても、こここらは歩いていけそう。

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この交差点には信号がない。日曜日だから車や人が少ないのだろうか。官庁街だから平日はもっと人や車が多いのかもしれないなあ、と思いながら来たところは「名古屋合同庁舎第2号館」と案内のあるビル。あれ?、あそこに見えるのは・・・。

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ありました。一等水準点です。

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一等水準点(第176−0号)
標高     13.6492 m
緯度 北緯  35度10分42秒
経度 東経 136度54分13秒

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左の写真には、少し見えにくいが、横書きで一等、縦に水準点の水、の字がみえる。 右の写真には、国土地理院の、国地、の文字が見える。

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上の写真、右には「基本」という文字、左には「176−0」と言う文字が彫られているのがわかる。 

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一等水準点だけに、周りの石もしっかりと固定されている。

なんだか似た雰囲気が大阪市の水準点にもあったなあ、とおもいながらこの建物を見ると、 IMG_2705

「国土地理院中部地方測量部」がこのビルにあることがわかった。

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次回に名古屋に来る時は、服装など準備をしてくることにしよう。名古屋駅の高島屋で弁当を買って近鉄アーバンライナーに乗る。弁当を食べ始めると日が沈んでいく。あわててiPhoneを取り出してシャッターを押す。動いているのでうまく撮れていないが、濃尾平野の夕日の雰囲気は記録に残しておけるだろう。

 

 

水準点めぐり10

寺社にある水準点二つ

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mg_7873名古山霊苑から姫路駅に向かう途中に水準点のマークが二つあった。
まず一つ目は、地図を見ると少し小高い丘のふもとにあるらしい。
行ってみるとかなり急な坂がある。家がその丘を取り囲むように建っている。
mg_7876丘の斜面には水準点はないだろうし、地図によると丘の頂上ではないようだ。
上に上がる坂道周辺をさがす。地面にはマンホールなどのふたはあるが、水準点らしいものは見えない。
坂道の上り口ぐらいに小さなお社があった。
下から見上げると、赤い字で書かれた水準点という文字が目に入った。残念ながらその標識は半分に割れている。
階段をあがってその社の敷地に入ると、マンホールのふたのようなものがあった。この中に水準点があるのだろう。
ふたには鍵がかかっていないので、開けてみる。
かなり深い穴が空いている。
mg_7877ひざをついて、手をのばすが下には届かない。
土がおおっていて、水準点がはっきりとみえない。円形のものが埋まっているように見えるので、たぶんそれが水準点なのだろう。文字が確認できなかったのは残念だった。
先に水準点が設置され、そのあと、斜面だったので盛り土をしてこの社ができたのだろう。だから水準点が穴の底にあるという状態になったと予想される。家に帰ってから、国土地理院のデータを調べてみると、一等水準点だった。ふたをもとに戻して、次の水準点に向かう。

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ここは真宗大谷派姫路船場別院本徳寺(しんしゅうおおたには ひめじせんばべついんほんとくじ)
姫路市内に本徳寺と名前のつくお寺が二つあるようだ。西本願寺と東本願寺の関係からかも知れない。
国土地理院の地図では、水準点は境内の端の方にあることがわかるが、塀の中なのか外なのかわからない。
中に入って、壁にそって歩くが見当たらない。境内にある地図と二万五千分の一の地図とをみくらべるが、それらしいのものは見つからない。
案外門のそば、というパターンがあるので横の門から出て正面の門に向かって塀にそいながら歩く。
やっぱりね。門の正面に立つと、水準点という赤い文字が飛び込んできた。

mg_7881これも茂みの中に半分埋まっている。周りにいくつか石がころがっているが、それが水準点を保護する石なのかどうかわからない。
埋まっているので周りの文字が確認できない。手で掘ろうとしたが、かたくてだめだった。
スコップでも持っていたら、と思うが、お寺の門のそばで土をほっていたら、きっと怪しいだろうなあ、と一人で笑う。
家に帰ってから調べると、ここも一等水準点だった。写真のように石でできていて、上面に丸く突起状に出ているところの上面が基準点となる。東光中学校のような金属製の水準点と比較すると、本徳寺の水準点はかなり歴史があるようだ。中学校やお寺など公共的な施設に水準点があるというのは、長い期間そこに安定して設置できるからかもしれない。
さて、昼もだいぶ過ぎたので、もう一つの三角点を探しに行こう。