太陽系カレンダー

これはアストロアーツ社で買った「太陽系カレンダー」。 ホームページは、

https://www.astroarts.co.jp/shop/item/?o=magnet_planets_calendar

ホームページの説明によると

「太陽系カレンダー(2023年7月始まり)に描かれた惑星軌道の位置に惑星マグネットを置くと、1年間の太陽系の6惑星(水星・金星・地球・火星・木星・土星)の位置関係や動きなどを確認できる天文グッズ。マグネットボード付き。」

それぞれの軌道上に惑星の模型を置くことができる。
上の写真は8月15日の惑星の位置。
こんなふうに太陽系を見たことがなかったので、なかなか楽しい。

説明のパンレットと、太陽系カレンダーをならべてみたのが上の写真。
A4ぐらいの大きさなので、正確な縮尺ではない。惑星の模型も実際の大きさの比にはなっていない。パンフレットにもその注意が書かれている。

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地球に対する比較     太陽  水星  金星  火星  木星  土星

実際の大きさの比(直径) 109倍 約 1/3      同じ  半分  11倍  10倍

実際の太陽からの距離の比     0.3~0.5   0.7         1.4~1.6      5           10

*太陽系カレンダーでは木星と土星の軌道のみ便宜上小さく描いています。

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太陽系全体を俯瞰した形で見たことがないので、このようなカレンダーを想像したこともなかった。
楽しみ方がいくつか書いてある。

1,日々の惑星の位置をおいてみると、地球が太陽の周りを1年で1周するのを体感できる。

2,誕生日の惑星の配置を見ることができる。
  自分の誕生日に惑星がどのような配置をしていたかなんて、考えたことはなかった。説明によると「誕生日の地球は毎年ほぼ同じ位置ですが、他の惑星の配置は毎年異なります」とある。そうすると2023年に生まれた子ども惑星配置がわかるということなのだろ。

3,惑星が実際の空の夕方か、明け方か、どちらに見えるか読み取る。
  この部分の説明を拡大すると、

 

なるほど、いろいろと楽しめそうなカレンダーだ。

2024年6月のカレンダーだが、それ以降のカレンダーは「ツイッターの天文感測室(@starfeelroom)から入手できるそうだ。
来年になったらまた購入しようかと思っている。

 

 

 

 

12億分の1の太陽系モデル

水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の12億分の1の模型が並んでいる。
これはネットで見つけた「12億分の1 卓上太陽系模型セット」を購入しセットを作ってみたもの。

ホームページは

https://fujicut.co.jp/seisakujiutureisyuu-mokuji/gakkou-pe-ji/taiyou/index.html

フジカット有限会社のホームページにある。

セットには次の様の部品が入っている。(上記のホームページより引用)

実際の太陽系の大きさとこのセットの発泡スチロールの球の大きさを調べてみると、

たとえば地球だとすると、
地球の実際の直径は、12756km → 12756000m → 1275600000cm
これを12億で割ると、1275600000/1200000000 = 1 (cm)
つまり1cm の球となる。ということで直径1cm = 10mm の発泡スチロールをつかう。
同様にして、
水星は3mm、金星は1cm の発泡スチロールを使う。
火星は6mmなのでここでは5mm の発泡スチロール、
木星は14cm だけどその大きさの発泡スチロールがないので11cm の発泡スチロール、土星は12cm だけど9cm 5mm の発泡スチロールを使う。
天王星は5.1cm 海王星は4.9cm なので4cm の発泡スチロールを使っている。
このセットでは手に入る発泡スチロールで12億分の1の太陽系を再現しようとしている。

発泡スチロールの球に、爪楊枝などをさして固定し、アクリル絵の具で色をつける。
写真は左から金星、火星、地球の模型。

土星には輪をつけておいてみた。
地球の小ささがよくわかる。

星空のカーテンの前に吊るしてみる。
前回の正12面体の太陽系モデルも、惑星の大きさの違いがよくわかったが、
発泡スチロールに色を塗ってみると、リアル感がぐっとます。
こんな太陽系モデルを家につるすのも楽しいし、学校の理科室にあったら子どもたちが喜ぶだろうなと思った。
今回は12億分の1の太陽系モデルを作ってみたが、今度は10億分の1のモデルを作ってみたくなった。

 

 

 

 

 

はやぶさ2 タッチダウン②

人物を入れて写真に取ると、はやぶさ2の大きさがよくわかる。

下部を拡大したところ。サンプラーホーンやターゲットマーカーの場所がわかる。

はやぶさ初号機には3個積まれていたが、はやぶさ2には5個のターゲットマーカーが積まれていたそうだ。
このターゲットマーカーを開発したのが、お話をされた小笠原さん。小笠原さんの話によると、ターゲットマーカーはお手玉がヒントになったそうだ(この話はわりと有名)。素材をお手玉のようにやわらかなもので試してみると真空中でも素材が反発して跳ね返ってくることがわかったそうだ。どう解決すればいいか苦労したが、チームの中から柔らかいのがだめなら固くすれば、という声が出てそれが解決に繋がったという。人工衛星の開発には多くの人の知恵がつまっていることがよくわかる話だった。このターゲットマーカーについては、JAXAのホームページに解説がある。

https://www.jaxa.jp/press/2018/10/20181025_hayabusa2_j.html

ターゲットマーカーは未使用なものがまだ一つ残っているのだろうか。
次の目標の小惑星で、そのターゲットマーカーが活躍してほしいものだ。

 

後半は関西学院大学の3人の大学生が加わってトークセッション。
男性二人は大学院生で将来は研究活動を目指しているそうだ。
女性は4回生で来春からの就職が決まっているという。
三人ともさわやかで、しっかり考えている人たちだなあという印象を受けた。
最近の大学生は・・と否定的に言ってしまうことが多いが、久しぶりに良い大学生を見た、という感想を持った。

はやぶさは100回以上の失敗を重ね、それを乗り越えて満身創痍になってカプセルを地球に届けた。自分自身は炎になって。その失敗があったからこそ「はやぶさ2」はほぼ完璧に近い成果を上げ、さらに飛び続けている。失敗は次への糧となるという見本みたいな取り組み。その時、ハードだけではなくソフト・人材の引き継ぎが直接的になされたからこのような成果を上げたという話があった。強調されたのは「新しいことは教科書には書いていない、書かれていない」ということ。三人の大学生・院生は大きくうなづき、「失敗を恐れないように取り組んでいきたい」ということを三者三様に話していた。
私が印象深く聞いたのは進行役の山崎さんの話。

東日本大震災で原子力発電所が破損したとき、取材にまわったが「日本で原子力発電所のすべてを知っている人はいないのではないだろうか」という感想を持ったそうだ。1号機はアメリカからの輸入だったそうだ。隔壁の厚さはなぜこの厚さになったのか、この装置はなぜこの形にしたのか、などという根源的な部分の理解が日本の技術者には欠けていたのではないか、もちろん実験炉から創り上げたアメリカはその答えを持っているがそれは企業秘密として公開されていないそうだ。しかし今では日本の原子力発電所の技術は世界的なもので、アメリカも日本の部品を買うまでなっているそうだ。だが日本が最初から創り上げたのではないので、なぜここにこれが? なぜこの形に?という部分が不明のままではないか。大学生のみなさんには根本から考えていくことを大事にしてほしい、そういう研究者や技術者になってほしいということを話されていた。
山崎さんのお話の内容を私自身がすべて確かめたわけではないが、広い知見からの意見なので大いに参考にできると思う。
確かにはやぶさ初号機は初号機ゆえの、誰も経験していない世界へ飛び出し、多くの困難にぶつかった、しかしそこから学び続けた研究者や技術者が「はやぶさ2」を創り上げたという素晴らしい見本がある。それがこの「はやぶさ2 タッチダウン」の企画の主旨かもしれない。
(上の写真はリュウグウの模型)

「はやぶさ2」と地球を結んだパラボラアンテナと太陽電池パネル。
宇宙空間を飛ぶ「はやぶさ2」の太陽電池は現在も働き続けている。「はやぶさ2」の旅はまだまだ続く。私達に希望を与え、若い人材を育てながら。