魔改造の夜 その1

技術者養成学校1

3月30日の深夜NHK・BSで「魔改造の夜 ー 技術者養成学校」という八回連続講座のかたちで放送があった。

「魔改造の夜」という番組は、ホームページによると、
「超一流のエンジニアたちが極限のアイデアとテクニックを競う技術開発エンタメ番組「魔改造の夜」 “子どものおもちゃ”や“日常使用の家電”がえげつないモンスターへと姿を変える。 世界中でここにしかない、興奮と感動の夜会へようこそ!」とある。
たとえば写真のメカは、「扇風機50M走」というテーマで、扇風機を改造(魔改造とよんでいる)していかに50Mを早く走るようにするか、というものである。
大手メーカーや町工場が挑戦し、世界一を競う番組である。

今回の「魔改造の夜 ー 技術者養成講座」というのは、番組ホームページによると
「超一流エンジニアが家電・おもちゃを怪物マシンに大改造する「魔改造の夜」を教材に学ぶ「技術者養成学校」が開校!モノづくりは超面白い!誰もがワクワク学べる必見新番組 「魔改造の夜」の興奮と感動の競技から、凄いアイデアとテクニックを学んでスーパー技術者を目指す「養成学校」。劇団ひとり教官と特別講師のもと6人の生徒が競技を追体験し楽しく学ぶ。今回の教材は「扇風機50m走」。扇風機を魔改造し風力だけで25mでターンし50m走る難競技。大手自動車N産に勝利したSライズの記録は6.9秒、超絶の技術力の秘密は?チームまとめるリーダーシップも全て学ぶ!文系理系誰もが超必見!」
第1回目は扇風機を魔改造した
「Sライズの井上雄介さん」を講師として番組が作られていた。
井上さんのテーマは
「扇風機50M走」に学ぶリーダーシップ。
扇風機50M走、という課題を与えられたとき、チームのリーダーはどんな分に考えて、チームを勝利に導いてきたのかということがクイズ形式で話された。

リーダーはどこに立つのがいいのか?

あなたはチームのリーダー。 ホワイトボードのある会議室で会議を進めるあなた。
あなたはどの位置にいるのがベストか。

1,ホワイトボードが見やすい中央に座る。
2,ボードを背にして立つ。
3,ホワイトボードに書きながら会議を進める。

色んな意見が出たが、ベストは「ホワイトボードに書きながらすすめる。」
会議の趣旨に沿った意見をホワイトボードに書いていく。
出てきた意見をすべて書くのではない、と井上さんは言う。自分のめざしている方向に会う意見を書く。しかし、「自分が思いもしていなかった意見がでることがある。そんな時は時間をとって考える」と言う。
なるほど、思いもかけない意見、発想にはしっかりと耳を傾けるということだろう。

どんな声かけをすればいいか?

さて、本番前の1週間、このような声掛けをしてきたと言う。
月曜日 「大丈夫」だとモチベーションを上げるように言う。
火曜日 「なんでやっていないのか」と怒る
水曜日 「怪我をしないように」と注意をする
木曜日 「         」と話す。
金曜日 「想いのこしがないか」と最終確認する
土曜日  夜会本番の日

木曜日にはどんな声掛けをしたのだろうかと生徒たちにたずねると、
ある生徒は「よくやった」とほめる、違う生徒は「扇風機を走らせる意味とは」と根本問題を突きつける、などとの意見が出た。

井上さんの答えは、「相手もくるしいんだ」
いくつかのメーカーが競争しながら製品を作ってるとき、相手チームがどんな状態なのか全くわからない。しかし同じように苦しんでいるに違いなはずだ。こんなときは相手メーカーよりもがんばり続けることが必要なのだ、と説明される。
「最後までやりとげること」それが大事なのだ。

この扇風機を走らせたSライズは最後の最後に大きな決断をしている。それは本命の開発チームの扇風機が思うような性能を発揮しなかったのだ。そんなとき先輩職人チームのバックアップ版が完成の域に達していた。本番にはどちらの扇風機を出すのか、井上さんは性能の高い職人チームの扇風機を選択する。
本命チームの悔しさはわかるが、「技術にウソをついてはいけない」という。
「苦しさが成長させてくれる」ともいう。それはよくわかる、しかし選ばれなかったチームはくやしいだろうな。
最後に井上さんは言う。「リーダーシップもテクニックの一つです。失敗して、経験して、育っていくものです」。
最後まで見守ることが大切なのだろうと思った。