古事記を英語で読む17

The Goddess' Grandson 2

Amaterasu decided to send a different young god, Ameno-wakahiko.
He was given a special bow and arrow and told to go to the land below the sky.

* bow and arrow : 弓矢

「それで、アマテラス大御神はこのアメノワカヒコに、森の中の鹿をよく射止めることのできる天之麻迦古弓(あめのまかこゆみ)と大蛇さえもかんたんに殺すことのできる天の羽々矢(あめのははや)をお与えになりまして、地上の国へとお送りになったのです。(橋本治さんの「古事記」より)

However, as soon as he arrived there, he married one of Okuni-nushi’s daughters and decided to stay there.
Eight years passed without any message from Ameno-wakahiko.

「ところがどうでしょう。地上の葦原の中つ国に降り立つとすぐに、アメノワカヒコは、オオクニヌシの神と宗像(むなかた)の女神とのあいだに生まれた下照姫(したでるひめ)を妻にしてしまったのです。・・・アメノワカヒコは、8年たっても、いっこうに高天原へ連絡をしてこようとはしませんでした。(橋本治さんの「古事記」より)

Amaterasu became tired of waiting, so she sent a spirit bird to the land below the sky.

*spirit bird : 霊鳥(神の使い)

「(アマテラスは)ふたたび高天原の神々を集めておたずねになりました。『・・・たずねる使者を送りたいと思う。その使者にはどの神を送ったら良いだろうか?』」・・・・
オモイカネの神は『鳴女(なきめ)という、キジの精をお遣わしになればよいとおもいます。』(橋本治さんの「古事記」)

When Ameno-wakahiko noticed the bird, he used the bow and arrow to kill it.

The arrow went through the bird’s body and flew high up to the land above the sky.

「・・・サグメは家の中に入ってこうアメノワカヒコに言いました。
『外で鳴いているキジの声には、とても不吉な意味があります。あのキジはすぐに射殺してしまうのがよろしいでしょう』。
アメノワカヒコは、すぐに『そうしよう』と答えました。アメノワカヒコは高天原を出発するときにタカミムスヒの神からいただいた、天のハジ弓と、光を放って飛ぶ天のカク矢とを手に持って出ると、門の桂の木に止まっていたキジを、さっさと射殺してしまったのです。・・・・アメノワカヒコの放った矢は、キジの胸を射抜いて、空高く舞い上がっていきました。」(橋本治さんの「古事記」より)

*ここで出てくるサグメとは天佐具女(あまのさぐめ)と言い、アメノワカヒコにしたがって高天原から一緒に降りてきた占いをする女。天の邪鬼の原型ともいわれている。
おや、高天原から地上の世界に降りてくるときに、サグメのような女が一緒だったとは、橋本治さんの本を読むまでは知らなかった。しかもアマテラスの使者を殺せという、とんでもない人物だった。彼女は一体何を考えていたのだろうと思うが、これはEnjoy Simple English とは関係のない話だ。

Up in the sky, a very important god picked up the arrow and talked to it,
“If Ameno-wakahiko is still helping us, do not kill him.
But if he is not,
then kill him !”
The arrow was sent back to the land below the sky and killed Ameno-wakahiko.

「『もしもアメノワカヒコが命令に背かず忠実で、この矢を悪い神に向けて射ったものであるのなら、この矢よ、アメノワカヒコにあたるた! もしアメノワカヒコに反逆の心があるのなら、アメノワカヒコよ、この矢にあたって、死ね!』そう大声で叫ばれて、タカミムスヒの神は、ナキメを射殺して高天原にまで飛んできたその矢を、力いっぱい地上へと投げ返されたのです。その矢はみごとに、アメノワカヒコの胸に当たりました。」(橋本治さんの「古事記」より)

*おやおや、大変なことになってしまった。このあとの展開は次回へ。