堺の和菓子 けし餅(本家小嶋)

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地図を見ていると、小島屋と本家小嶋がある。どちらも「けし餅」とかいてある。
「かん袋」で手に入れたパンフ「竹内街道と横大路」(発行、奈良県・歴史街道コンシェルジェ)にも「本家小島」が紹介されていた。
「天文元年(1532年)創業以来伝統の味を守り続けている老舗です。きめ細やかな餅と丹念に練り上げられた餡、上質のけしの実で作られたけし餅は、とても香ばしく人気の一品です」と書いてある。

小島屋泰芳で聞いていると、別の店ということだ。近くなので行ってみることにした。

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「さかい利晶の杜」のごく近くにある。のれんがでていなくて、どうも閉店のようだ。 ここも「売り切れ次第閉店」というお店。 お昼を過ぎていたので、どうも「売り切れ閉店」なのかもしれない。 日を改めて来ることにした。

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午前九時から開店とパンフレットに書いてあった。
売り切れないようにと、車を「さかい利晶の杜」にある駐車場に止めて徒歩でお店に行く。
今回は大丈夫だった。 のれんも出ている。
では、ごめんください、と戸を開ける。

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こじんまりとした店内。けし餅などが展示されている陳列ケースがあり、のれんの奥にけし餅を作っている作業場があるのだろう。
ここでは、芥子餅と肉桂餅の両方が買える。なんとラッキーな。
けし餅一個126円也。

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お店の方に聞くと月曜日が定休。
前に来た時にのれんが出ていなかったけれど?と聞くと、
用事でその時間は店を占めていたのかもしれませんね。という返事。
「さかい利晶の杜」のそばにある、千利休の屋敷跡を見学していたとき、ボランティアの説明の人が、 「(本家小嶋では)商売を熱心にする家の人がいなかったからね」というようなことを言っていた。 本家小嶋のけし餅は堺でしか手に入らないのは、そういうことからかも知れない。

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包み紙がいい。
千利休もこのけし餅や肉桂餅を食べたのだろうか。
堺には歴史のある和菓子があるなあ。
コーヒーとこのお餅、思った以上によく合う。これが伝統の味なのかもしれない。

 

 

堺の和菓子 肉桂餅(八百源)

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けし餅の次はやっぱり肉桂餅。
肉桂と書いて「にっき」と読む。昔懐かしいニッキのこと。
現在では、ニッキよりシナモンのほうがポピュラーになっている。

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ここは肉桂餅で有名な「八百源来弘堂(やおげんらいこうどう)」。
ザビエル公園の近くにある。
ここは一方通行の道路。駐車場も見当たらない。
もうしわけないが、お店の前に車を止めて、いそいで「肉桂餅」を買う。

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店内には肉桂餅に関係する資料がおいてあって、ありがたく頂いていく。

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この資料によると、 原料は「セイロンシナモン」ということだ。
「シナモンはスリランカ・南インドを原産とするクスノキ科の常緑高木で、一年中花を咲かせています。日本名は桂皮、または肉桂ですが、最近はシナモンという名前がそのまま使われています。樹高10メートルほどに成長しますが、ふつうは2メートル以下の高さに制御されています。この木は淡褐色の厚い樹皮がおたがいに内側に巻いた形をしており、この樹皮をはぎ、乾燥させたものがスパイスとして利用されるのです。」と記されている。

またどうして肉桂餅のアイデアが出てきたのかというと、
「・・・堺の材木町にて八百屋宗源は、貿易商人として中国・ルソンなどの南方の諸国から、何百種類もの香料・香木を輸入し日本全国に商っておりました。その香料の中で肉桂は香りもよく珍重されておりました。しかし香りは良いけれど辛味と苦味はとても婦人や子どもには受け付けがたいものでした。八百屋宗源は一考し、つき上げたお持ちに肉桂を混ぜあわせたところ、大変香りも味も良い餅に仕上がり、堺の名物として秘かに商われるようになりました。・・・・
そして徳川の世、上方文化も華やかな元禄の太平の時代、慎ましく生きてきた八百屋宗源の子孫は、堺の地に菓子商を始め、その名も八百源と名のりました。家伝の菓子として伝わった肉桂餅、その初代は肉桂を柔らかな求肥(ぎゅうひー和菓子の材料で、白玉粉または餅粉に砂糖や水飴を加えて練り上げたもの)に練り混ぜ、小豆のこし餡を包み、新しい菓子として販売しましたところ、時代とともに堺の町衆の間で評判を呼び、堺の銘菓として好まれるようになりました。・・・・」
と書かれている。

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肉桂餅五個入りで1150円(内税)だった。

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白い片栗粉がまぶされているのが肉桂餅。けし餅とならべて、妻の点てたお茶でいただきました。
堺の銘菓だな、千利休もこんなお茶菓子を食べたのかな、と思いながらの一服であった。

 

 

 

堺の和菓子 けし餅(小島屋泰芳)

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「かん袋」のお店においてあったパンフレット、
「ぎゅっと、菓子パラ」(堺まち物語協会)をみると、「かん袋」のお店の近くに、けし餅のお店があることがわかった。 日を改めて行くことにした。

小島屋

宿院の交差点を回ったところにあった。

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ここも専用の駐車場があり、車できても買物をすることができる。
一階ではけし餅などの販売がされているが、二階に喫茶室があり、ここでしか食べられない「けし餅ロールケーキ」があるというので食してみることにした。

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これがけし餅とロールケーキを組み合わせた「けし餅ロールケーキ」。 ホール販売は1本1512円。喫茶室でのカット販売は1カット260円のおねだん。
口の中でやわらかな甘みが広がる。
この「小島屋泰芳」は高島屋や阪急百貨店などのデパートにもお店を出しているので、目にすることが多いらしい。

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この「小島屋」さんのホームページによると、

「いにしえの堺の町は南蛮貿易が栄え、海外からの珍しい産物がここを通って わが国へ紹介された例も多く、ケシの実もそのひとつで室町時代インドから もたらされたと言われ、堺の近郊で盛んに栽培されておりました。安土桃山 時代に移り、千利休によって広められた茶の湯の習慣は堺の地で多くの和菓子を生み出し、そのひとつにケシの香味を生かして考案されたのが、「けし餅」です。 当社は、延宝年間の創業で、以来三百数十年、研鑽を積み重ねて けし餅一筋に家伝の製法を守り続けて今日に至っております。」
と説明がある。
一箱、家のおみやげに買って帰る。
 
 
 
*けし餅6個入り907円〜
*定休日 1月1日と2日のみ
*営業 8時30分〜18時