堺の和菓子 くるみ餅(かん袋)

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堺に住んでいながら、堺のことをあまり知らない。
「堺観光ガイドブック」というのを手に入れた。堺市観光部内の「おいでよ堺21実行委員会」の発行と書いてある。
お手軽なパンフレットなのでこれは役に立ちそう。
トップページは「堺に始まる、茶の湯の世界」とある。
なるほど、千利休と堺は切っても切れない関係だろう。「さかい利晶の杜」ができてからますますその人気と関心は盛り上がっている。
でも私が一番気になったのが「堺の和菓子」。色々聞いているが、食べたことはないに等しい。

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堺の和菓子といえば「かん袋のくるみ餅」がうかぶ。 食べたことはあるが、お店に入ったことがないので、地図を見て車で行ってみることにする。

かん袋

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堺東から南海堺駅に向かって車を走らせ、宿院の交差点、この先に「さかい利晶の杜」があるがここで左折。
しばらく進むと、信号4つをすぎたぐらいに左側にTimesの駐車場が出てくる。
かなり広い駐車場。ここに止めると駐車場のサービスがある。
お店に来て、駐車場のサービスがあるとありがたい。

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「くるみ餅」といっても、中にくるみが入った餅ではない。 IMG_20150911_0005

パンフレットによると、「・・・・五代目の忠兵衛が、当時貿易港として栄えていた堺に、明国などより入荷した農作物を利用して、塩味で挽き合わし餅をくるんで茶菓子を創案して、これを「くるみ餅」と名付けました。その後、ルソンから砂糖が輸入され、甘みが加えられ現在のくるみ餅となりました。」とある。「くるんであるから、くるみ餅」という訳だ。
評判の「氷くるみ餅」をたのむ。大きな番号札がわたされた。
待っている間に、お土産用なのか、三千円、四千円の「くるみ餅」が売れていく。
土日には行列ができるそうだ。売り切れになったら閉店、というお店だけはある。
しばらくして氷の「みぞれ」のような「氷くるみ餅」がテーブルに置かれた。

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どこに餅が入っているのかというと、ほらご覧のとおり。 IMG_7689

どうして「かん袋」というのだろう?パンフレットにその説明があった。

「徳左衛門の時代に豊臣秀吉が大阪城を築城した。その際に堺の商人衆へ寄付金を課しました。文禄二年の春半ば、桃山御殿が完成したのを機会に、寄付金の礼として堺の商人納屋衆を招きました。その時、天守閣は瓦を葺く工事中でした。瓦を運び上げるのは容易でないと感じた徳左衛門は、毎日奉仕に出て、瓦を取っては次から次へと放り上げました。瓦は春風に煽られて紙袋がひらひら舞い散るように屋根に上がり、居並ぶ人々は感嘆の声を発し、これを見た秀吉が、「かん袋が散るように似たり」と、その腕の強さをたたえ、「以後かん袋と名付けよ」と命じ、それより「かん袋」が、和泉屋の屋号となりました」

なるほど、餅を練って捏ねる腕力が、瓦を投げるのに役に立ったということらしい。

このお店は10時開店。早めに行ったので待つことは全くなかった。
冷たい氷とほんのり甘い餅のコラボレーション。さっぱりとした甘みが体をスッキリさせる。さすが堺老舗の味だと思った。

*氷くるみ一人前360円。定休日は火曜日と水曜日。
 午前10時より、売り切れ次第営業終了と書いてあった。

 

 

 

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