カメラ・オブスクラ 6

ヨコ型のカメラ・オブスクラ

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一番最初に作った「フェルメールのカメラ箱」の箱の説明にあったようなものを作りたいと思った。 イメージ図は下の図。 IMG_20140723_0003

これまでの経験で、映像を映し出すスクリーンの周りはかなり暗くしないと、鮮明な画像が見れない。 そこで、カメラ本体とスクリーンをおおうダンボール箱の2階建て方式を考えた。 

電化製品が入った段ボール箱があった。電化製品の周りを、箱いっぱいの発泡スチロールの型が入っている。この発泡スチロール製の型はカメラ全体の強度をますことに使えそう。下の台と、上部のスクリーンの窓になる部分に使う。

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上の写真のように、レンズの入る穴をあけ、100均で買ってきた手鏡を45度の角度で設置する。 上に発泡スチロールのフタをするので、それを支えるパーツもダンボールで作る。 右の写真には、レンズを付けた筒が鏡に写っている。その写真の右にある白い発泡スチロールがフタになる部分。 

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スクリーンは、コーナンで透明なアクリル板を買い、そのうえにトレッシングペーパーをはりつけて、像が映るようにした。アクリル板が硬いので、その上にトレッシングペーパーを置いてえんぴつなどでスケッチできるようにした。右の写真は発泡スチロールで作ったふたをのせたところ。

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レンズの筒は、大きめの虫眼鏡とそのレンズの直径ぐらいの大きさのプラスチックの容器を使った。 プラスチックの容器は根気よくカッターで削っていくとわりと簡単に底を切り取ることができた。 ガムテープで虫眼鏡とプラスチックの容器の筒をくっつける。

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上の左の写真のように、スクリーンの部分に外の風景が写っている。後ろにあるダンボールが2階建て構造の2階の部分になる。 右の写真が全体の写真。レンズの筒も見える。筒を動かして焦点を合わせる。

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なかなかよく外の風景が写って見えます。 段ボール箱の2階の部分に頭を突っ込んでみるので、これまでのものよりも画像がよく写っている。 この箱の上から布などでおおえば、もっとはっきりと見えると思う。 レンズの大きさや焦点距離でスクリーンの位置が変わる。焦点距離の長いレンズだと、スクリーンの位置をもっと手前に持ってこれるが、手持ちの虫眼鏡のレンズだと無理だった。

フェルメールのカメラ箱にある挿絵は、暗い部屋の中から窓の外の風景を見ているところではないだろうか。 明るい外では、周りからの光があって鮮明な画像を見ることができないと思う。

 

 

カメラ・オブスクラ 5

OHPのレンズを使ったカメラ・オブスクラ

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古い廃棄になったOHPのレンズ部分を手に入れた。 最近、学校ではOHPを使っているのだろうか。 丁度このレンズと、反射用の鏡を使うとカメラ・オブスクラができそうな気がした。
まずこの大きさにあう段ボール箱を探すことからはじめる。

イメージとしては下の図。

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まず段ボール箱の上面に、OHPのレンズが入る大きさの穴を開ける。 これからの作業はほとんどカッターナイフだけで出きる作業だった。 作っていて気がついたのは、レンズの焦点距離を知ることが大事だった。 OHPのレンズを含めて、市販の虫眼鏡はそれほど長くない。
つまり、ダンボールの箱の中では、レンズと外の風景が映る台までの距離があまり取れないので、写った像を絵を写しとる作業の空間があまりないということ。

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少し開いているところがふたになっていて、頭を入れて写った映像を見る。

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鏡の向いている方向から映っている像を見ると、像は正立像になる。

上の二枚の写真は、倒立像になっているのは、鏡の向きを180度回転させているから。そうしないと、箱のなかに光が入って像がよく見えなかったからだ。鏡とフタの関係が、最初に書いたイメージ図の状態になっていると考えるとよい。

これぐらいの解像度なら、絵画の下絵として使えそう。やっぱりOHPのレンズはすぐれものと言えそう。

この段ボール箱のカメラ・オブスクラを実用させようとすると、のぞいている周りから光が入ってこれない工夫が必要だ。たとえば、布で箱の周りをおおうなどすると、かなり鮮明に見える。ただ、この季節だと暑い、非常に暑い。
しかし写る画像は非常に鮮明。さすが視聴覚機器のOHPのレンズだ。

教訓・・・もし廃棄処分のOHPが手に入るなら、確保しておくこと。

 

 

 

カメラ・オブスクラ 4

たて型のカメラ・オブスクラ

イメージ図

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市販の虫眼鏡で、図のような構造にすれば、さらにみやすいカメラ・オブスクラが出きるのではないかと考え、大きめの虫眼鏡を買ってきた。
焦点をあわせるため、長さを変えるために適当な大きさのプラスチック製の筒を利用することにした。 

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上の写真のように、虫眼鏡を紙の台紙にガムテープで止める。適当なプラスチック製の容器の底をくり抜く。これはカッターで時間をかけるとくり抜ける。

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プラスチックの容器をダンボール箱の上部に開けた穴から差し込み、その先に先ほど作った紙の台紙に貼り付けた虫眼鏡をガムテープど止める。

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電灯の下にもっていき、焦点距離をはかる。
ダンボール箱に入れる台の高さを測定する。
最初のイメージ図のように、ダンボール紙を使って反射用の鏡を取り付ける部品をつくる。
100均で買った鏡を45度の角度で貼り付けられるように図・写真のようなケースを作った。本体に開けたレンズの入る穴をすっぽりと覆い、光が入らないようにカバーできる大きさにする。

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さて、箱のなかに写った映像を見てみよう。

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 思ったとおりに、大きな画像が写っていた。

大きな段ボール箱があれば簡単にできる。

必要な物は、大きめの虫眼鏡(か、それに代わるもの)、鏡(100均で適当な手鏡をさがした)、ガムテープ、カッターナイフ。 さしあたってめずらしいものはない。

レンズの焦点距離によって、映像が映る位置がかわるし、レンズの口径によって映る画像の大きさも変わるので、試しながら最適の位置を決めるしかなかった。

箱の後ろを開けて像を見る方式なので、周りから光が入ってくると鮮明な画像にはならない。周囲を覆うなどの工夫が必要だとわかった。フェルメールの時代では、どれくらいの大きさの箱やレンズを使ったのだろう。