三角点を探る旅 その 20

吉田山の三角点 
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ここは京都大学のそばにある吉田山。
吉田神社は吉田神道の中心となったところ。
ここに三角点があるというので行くことにした。京都は盆地なので、市内には三角点は少ない。ここ吉田山のように市街地の山にはあるようだ。そんなに高い山でないのですぐに見つけられそう。

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吉田山には幼稚園もあり、丁度園児さんたちがバスで帰るところだった。

吉田神社の横の長い階段を上がっていくと、山頂付近の公園に出る。

大学生らしい一団がいた。
植物の授業らしく、先生らしい人の説明を聞きながら移動していた。
5月のいい天気の下、校外に出ての授業なんて、気持ちが良いだろうな。
三角点のことを聞こうかな、と思ったけれど、おじゃまになってはいけないなあと思いながらそばを通る。
二万五千分の一の地図を見ると、三角点は高度105メートルのところにあるという。
公園の高いところを探してみると、

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 なんと「紅もゆる丘の花」とかかれた、旧制第三高等学校の寮歌の碑があった。

三角点はここではい。地図を見ても、iPhoneのマップを見てもよくわからない。
iPhoneでインターネットに繋ぎ、「吉田山三角点」を検索する。
あった、この「紅もゆる丘の花」の碑の南側にあるという。

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 「三等三角点 吉田山」北緯35度1分18秒168、東経135度47分19秒724標高105.12メートル 設置年 明治36年(西暦1903年)。
公園のメインの道にそって三角点はあった。

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「三等」の文字、「基」の文字が見ることができた。明治に作られたのだろうか?結構きれいな三角点だった。後の二面の文字を見ようとしたが埋まっているのでよくわからなかった。

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ここからは、京都市内が展望できる。
5月なのでか、すこし霞がかって町並みが見えた。
さあ、次の目的地に行こう。

京都大学の前を通り、第四錦林小学校のそばを通っていると、小学校2、3年生ぐらいの子どもたちが学校から横断歩道を走って渡っていた。渡り終わって学校の方を見て、「あっ、先生!」「先生、さよなら〜」と声がするのでそちらを見た。若いスーツ姿の女の先生がニッコリ笑って手を振っている。
「松田さんのおうち、先生わかりはるやろか?」
「松田さんのおうち、わかるやろか?」
と口々に話しながら、
「せんせ、さよオなら〜!」 と大きな声で大きく手をふっている。
先生もうれしそうな表情で手をふり、足を早められた。

「家庭訪問だな」と思わずつぶやく。
5月の連休が終わると、多くの学校で家庭訪問がはじまる。

京ことばのアクセントの子どもたちの姿に、思わず笑みがもれる。