水準点めぐり1

大阪の高さの基準はここ

三角点は緯度・経度の基準となるところ。地面の高さの基準が水準点。日本水準点は東京湾の平均海面から測られていて「日本水準原点」は東京の憲政記念会館にあるそうだ。では大阪の基準は?と調べてみると、大阪の基準の一つがここ。
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ここは谷町4丁目。大阪歴史博物館とNHKのあるところ。合同庁舎2号館本館の駐車場寄りに水準点が二つある。
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正面に「原標」、向かって左に「一級水準点」、右に「平成9年3月」、裏に「大阪府」とある。

 

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上町原標の後ろにある小振りの水準点が「国土地理院の一等水準点」。正面に「基本」とある。IMG_1938
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左に「一等水準点」裏に「地理調」(国土地理院の旧称「地理調査所」のこと)とある。
左には『No(ナンバー)まであるが無号」。

 

 

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撮影は6月22日。雑草に覆われて人目につかない状態になっている。後ろの建物がNHKのビル。左が駐車場のフェンス。歴史博物館やNHKにきたおりにはぜひ見ておきたいところ。

国土地理院が設置し管理しているものを「〜等水準点」、地方公共団体が設置し管理しているものを「〜級水準点」とわけているということがわかった。ここの二つの水準点は、大阪市中央体育館の立て替えに伴って移動されて集まったものらしい。
大阪府には上町原標のほかに国分原標(柏原市国分)、堺原標(堺市三国ヶ丘、国土地理院水準点と共用)、泉南原標(泉南市信達牧野)などがあるらしい。機会があれば調べてみたいと思う。

 

 

 

 

三角点を探る旅 その 4

電子基準点

堺市蘇鉄山の一等三角点、大阪城の二等三角点、長居公園の三等三角点と見てきたが、大阪市内に最新の三角点がある。 それが、銅座公園の電子基準点。
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IMG_1613高さ約5メートルの金属製のポール。これまでの三角点をと全く違いますね。
銅座公園の入口近く、銅座幼稚園がすぐ前にある。
このポールの下に金属製の円盤状の付属金属標があるのだが、オートバイの不法駐車で写真が取れなかった。残念!

電子基準点の表に「電子基準点は、地上約2万kmの高さを周回するGPS衛星が発信する電波を受信し、この地点の位置を観測するための施設です。受診データは、つくば市にある国土地理院に毎日転送しています。」と書いてあった。
時代はGPSを使っての測量となってきたのだ。この電子基準点は全国に約1300あり、大阪市内ではここしか無いという貴重なもの。GPS測量でこれまでの位置精度が10センチから数センチになったそうだ。

 

 

 

 

三角点を探る旅3

長居公園に三等三角点

二等三角点の次は、三等三角点ということで寄り道をしながら長居公園に足を伸ばす。

長居公園

長居公園通りの中央辺りに駐車場があるのでそこに車を停める。そこから南東の端に向かって歩くと自然史博物館が左手に見えてくる。もう少し歩くと右手歩道側に見えて来ました。
三等三角点です。(地図をクリックすると拡大します)

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IMG_16251990年(平成2年)設置という新しい三角点。

頭部の十字の溝も深く刻まれ、国地院という文字、三等三角点という文字もしっかりと読める。
大阪城の80年ほど前の三角点とは違うなあと妙な所で感心。
かつては白い標柱があったらしいが、今はない。これも歴史を感じる。

私が写真を撮っている間、そばを通る人たちは全く三角点に関心がないそぶり。この公園になじみがある人にとっては当たり前になっているのだろうか。それとも本当に三角点には関心がわかないのだろうか。長居公園の地図に三角点の記入をするなどしたらいいのに、と思ってしまった。