水準点めぐり 20

松江城近くの水準点

地図を見ると、二等水準点がある。
川沿いに歩けばいけそうだ。

この橋の向こうに見えている、土手沿いにありそう。

橋のたもとに、丸い鋲のようなものが打ち込まれている。
水準点の表示はない。

地図を頼りに土手沿いを見るが、わからない。

地図によると、上の写真の真ん中部分の土の道付近にあるのだが、それらしい表示はない。しかもその周辺は住居の敷地になっているので、あまり深く立ち入ることはできない。よくわからないまま調査終了。
大阪に帰ってから、国土地理院のホームページをみると、この水準点のある場所は「住宅地」になっていた。やはりそうか。個人の調査では無理なところなのだ。

さて、以前に見た「宍道湖大橋」たもとの三角点はどうなっているのだろう。

ありました。 「三角点を大切にしましょう」の文字は薄くなっている。

「四等三角点」の文字は見える。

コンクリートの台座の端にある「三角点」。この三角点は普通にある石の角柱ではなく、円形の金属パネルという珍しいもの。
ここも気づかない人は気づかないままに通り過ぎるだろう。

宍道湖の湖面は静か。町並みも落ち着いている。 朝の味噌汁に入っていたシジミはここのものかなあ。松江は、食べ物、水、空気のおいしい町だ。

 

 

水準点めぐり 16 (米子)

富士見町交差点付近の一等水準点

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地図を見ると、米子城跡の三等三角点と電子基準点の間に、水準点のマークが二つある。 米子城跡の山頂から降りて、道路付近を探す。 この付近にあるはずなのだが、わからない。

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何回も道路の表面や植え込みの中を探しながら歩くが、発見できない。
工事や植物の成長などで、見つけられないことはよくある。
今回もそうかもしれない。駐車場ができたり、植木が茂っているために発見できないのかもしれない。時間もあまりないので、ここはあきらめることにした。

このあと、電子基準点を探すことにした。

電子基準点が見つかったので、もう一つの水準点を是非発見したかった。

ここは富士見町の交差点。
ここもなかなか発見できない。

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この植木や信号機の機械があやしいのだが、地図の位置と一致しない。 国土地理院の地図は正確にできているので、もう一度地図にしたがって道路を調べてみる。

あった、これがそうだ。 _MG_7443

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「一等水準点 基本 No.009−302」と刻まれている。

道路のフェンスと植え込みで守られているように設置されていた。

米子城跡近くの交差点の水準点もきっとこのような形だとは想像できるのだが、よう見つけられなかった。
道路上にある基準点は、時代の変化に影響されて移設されたり廃止されたりすることもあるようだ。
さて、米子市内で三角点、電子基準点、水準点を見つけることができた。
時間も限られているので、昼食を予約してある松江市に向かうことにする。

 

 

水準点めぐり15

堺東駅周辺にある公共基準点

IMG_20150617_0002 国土地理院のホームページを見ると、「基準点・測地観測データ」というところがある。その一番上に「基準点成果閲覧」がある。ここに全国の三角点、水準点のデータが保存されていて、閲覧することができる。
堺市役所付近の基準点を見ていると、国土地理院の基準点ではなく、市などが設置した「公共基準点」というのが多数あることがわかった。
堺市役所に出かける用事があったので、この「公共基準点」の実物を見ることにした。

①市役所側から踏切を渡ったところ。踏切の手前(市役所側)には堺東駅前交番所がある。踏切を渡ったところにある喫茶店の前からとった写真。道路が交差する真ん中付近にマンホールよりも小さい丸い蓋がある。

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「公共基準点」と書いた金属の蓋だ。この中に、「基準点」があるのだろう。どんなものが入っているのだろうか。開けてみたいが車がひんぱんに通るところなのであきらめて、③をさがすことにした。

③市役所の南西の角ということが地図からわかる。しかし道路のどの付近にあるのかは地図からはわからない。この地図はかなり正確で、誤差は1mもない。道路の角を探してみた。

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ありました。歩道と道路を区切る縁石の真ん中に埋め込まれている。 堺市、国土交通省、街角多角点の文字が読み取れる。
では道路のどの付近にあるのかというと、

街区多角点

う~ん、これはわかりにくい。知っている人でないと完全に無視されるだろうなあ。
①の丸い円盤のフタの中にはこれが入っているのだろうか。それとも又違った種類の標識が入っているのだろうか。興味がつのるが確かめようがない。

②最後に市役所の入口側にあると思われる「公共基準点」をさがす。
①と③の経験を活かして探すが、簡単には見つからなかった。
歩道の上にも、③のような縁石にも埋め込まれていない。

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どうもこれらしい。地図の位置とも違っていない。車や風雨iのためか、かなり薄くなっているが、 ①と同じように「都市再生街区」の文字と「国土交通省」の文字が読める。これが「公共基準点」にまちがいない。どこにあったかというと、道路にある雨水桝の横にあった。

公共基準点2

公共基準点3

この公共基準点の管理責任は堺市にあるようだ。水準点のように国が設置したものではない。

国土地理院の地図によると、この基準点は「公共基準点」のなかでも「街区多角点」と呼ばれるもののうち3級街区多角点というらしい。 水準点との共用もなく、堺市の公共事業のために設置されたものだろう。
しかし道路の上には様々な標識が埋め込まれているものだと感心する。歩道の上、車道の上、歩道の縁石の上、置かれている場所も多様である。この調査?の時に、よくわからないものを堺市役所の施設の中に見つけた。

 

IMG_6670堺市役所基準点

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周辺には何の表示もない。
見たところは、水準点のような形をしている。
予想されるのは、堺市役所を建て替えるときに、以前にあった水準点をここに移転したのかもしれない。
ホームページで堺市役所のことをしらべてみたが、私が調べた限りは堺市役所と水準点について記録されているものはなかった。
市民の目につくところにあるのだから、何か歴史的なものなら、表示などがあればいいのだが、と思った。
私たちの知らないところに、過去の記念碑があるのだろうと思う。