南半球の夜空

写真はクリーブランドのモーテルの駐車場から見た空。
西に月が沈むところ。
拡大してみると、

あれ? ちょっとまって。沈む月でこんな欠け方あったかな、、、、。

上の写真は同じ日の香港の夕方の写真。ニュージーランドに向けて出発前に空港で撮った写真。左端に沈む月が写っている。
拡大してみると、

香港の空港で見えた西に沈む月。これが普段見慣れている月だ。

以前のブログで南半球から見えるスーパームーンについて書いたことがある。

http://ungaisoten.com/2015/10/03/スーパームーン%E3%80%80北半球と南半球の違い/

この時は月の満ち欠けの見え方の違いについては書かなかったと思う。
実際にニュージーランドに来て、そこで見える月の欠け方は、予想通りだった。

左が香港(北半球)の月、右がニュージーランド(南半球)の月。どちらも西に沈む頃の月の状態。同じ日の月を見ているのに、北半球と南半球ではその見え方が違う。それはどうしてなのだろうか。
同じ月なのだから、月自身が形を変えているわけではない。変わったのは、月を見ている私自身の位置。月の見方だ。

上の図のように、同じ月を見ているが、地球が丸いため月の見方が変わってくる。 北半球で南半球の見え方を体験するには、下の図のようにすればよい。

上の図は北半球の人が月をみて、自分の目にはこのように見えていると説明しているところ。

南半球の人の見え方を、北半球の人が体験するには、反りくり返って月をみればいい。 香港の月の写真とニュージーランドの月の写真の見え方の違いがわかるだろう。

インターネットで南半球の月の満ち欠けがわかるカレンダーがあった。

左側が北半球の月の満ち欠けの様子、右側が南半球で見える月の満ち欠けの様子。
北半球と南半球とでは満ち欠けの様子の見え方が違うことがよくわかる。

では上の写真の月は、北半球? 南半球?
ニュージーランドで見た月の同じ形をしている。だから南半球・・・ではない。
これは私の家の前から写した月。どうしてニュージーランドの月と同じ形なの?
これは明け方に撮った月の写真だから。東側に昇ってきている月。これから新月に向かっている月。同じような形でも、見ている時間が違うのだ。方角、時間、緯度を考えないとその場所は特定できない。

上の写真はオークランドど撮影した「オリオン座」。
四角形を形づくる四つの星、真ん中に三つの星、オリオン座の特徴だ。
でも何か違う? 何が?

これが私の家で撮した「オリオン座」。
三つ星の下にあるもやもやしたのがM42星雲。
この星雲の位置が日本とニュージーランドとでは逆になっている。まるでオリオン座が逆立ちをしているかのように見える。これもさきほどの月と同じこと。

ニュージーランドの学校で教えている星座の本があればいいのになあ、と思いながら本屋を探すが、今度のツアーではまったくそのような機会はなかった。

南半球の国に行くことがあれば、月の写真や日本で知られている星座の写真を是非とも撮りたいものだ。