くまのプーさん

あべのハルカスで「くまのプーさん」展

 

開館の1時間前に、学芸員さんによる説明付きのツアーがあったので参加した。

30人の限定だったが、応募にあたりゆっくりと、説明を聞きながらこの展示会を観ることができた。

もらったパンフレットによると、

「児童文学「クマのプーさん」は1926年、著者アラン・アレクサンダー・ミルン(Alan Alexander Milne)と、挿絵を担当したアーネスト・ハワード・シェパード(Ernest Howard Shepard)によってイギリスで出版。以来、50以上の言語に翻訳され、全世界で5,000万部以上のシリーズ本が出版されるなど、現在も世界中の人々を魅了し続けている。

 同展では、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が世界最大規模で所蔵するシェパードの鉛筆ドローイングなどが展示される。」

とあった。この「くまのプーさん展」は世界巡回中で、日本では東京と大阪だけ。そして大阪での展示が終わるとロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館に帰り、今後10年間は国外には出ないという大変レアな展示会なのだ。

何箇所かの撮影スポットが設けられているのがよかった。

日本の美術館では、カメラやビデオの禁止、撮影禁止というところがほんとんど。
たまに場所を指定して、ここでの撮影はしてもよろしい、という取り組みをする美術館が増えてきているのも事実だ。
あべのハルカスの美術館はその傾向にある。

左は、プーさんとコブタが木の周りを歩いた場面を再現したもの。本の挿絵のとおりに足跡を再現したと学芸員さんが言っていた。これもそういった話を聞いていないと、せっかくの足跡も簡単に見過ごされてしまう。

拡大した挿絵も見応え充分だ。

挿絵の中に入ってしまう体験の場所もあった。

これは「くまのプーさん」シリーズの「The House at Pooh Corner」(ブー横丁にたった家)の場面。

「くまのプーさん」の作者ミルンは、プーさんシリーズを4冊書いている。たった4冊?という印象を持つ人が多いと思う。
ディズニーのアニメで世界中に知られているし、たくさんのプーさんの絵本や本が出ているので、ミルンはきっとたくさんのプーさんシリーズを書いたに違いない、と私は思っていたが、そうではなかった。ミルン自身は児童文学作家と思われることを嫌っていたらしい、というのは学芸員さんの話。

ロビンとプーさんとコブタが橋の下を流れる川を見ているところ。

プーさんの大きさ、コブタの大きさがリアルでわかる。
コブタが少し怖いのか左手をプーさんに添えている。プーさんはそれを知っているのに知らんふりをして支えてやっている。そんな暖かな心の動きがわかるような絵だ。

今回の「くまのプーさん展」は、作家のミルンよりも挿絵作家のアーネスト・ハワード・シェパードに焦点を当てているように感じた。
鉛筆画の挿絵は、素朴なイメージを与えるが、そのデッサン力は素晴らしく、丁寧に書かれた線は「くまのプーさん」の作品の雰囲気を上手に伝えている。拡大しても不自然さを感じないのは、それだけよく考えられたものだからだろう。

ショップには「くまのプーさん」にかかわる多様なグッズが置かれていて、多くの人が何かを買って帰ろうという雰囲気がいっぱいだった。
ここでしか買えないものを、このチャンスに購入しよう、私もそんな気になって本やお菓子やしおりなどのグッズに手を伸ばした。私が買ったのは上のブックカバー。
そもそも「くまのプーさん」の原画は白黒だったそうだ。後年になってカラー版が販売されたそうだ(これも学芸員さんの話)。その雰囲気が伝わるカラーでない白黒のデッサンのブックカバーを買った。

 今回は「くまのプーさん展」の概要をブログに書いた。もう少し「プーさん」について次回に書いてみたい。

 

 

 

 

 

ハルカス 北斎展

あべのハルカスで、葛飾北斎の美術展が開かれている。
テレビでも北斎を取り上げた番組がいくつも放送されている。
今回は北斎の娘の応為(おうい)さんが話題になっているので行くことにした。

平日なのにチケットを買うのに40分、中にはいるのに30分という混み具合。
私はネットでチケットを購入していたので、「チケットを持っている人」。
それでも30分ほど並んで中に入る。
中も大変な人で。
カメラ禁止のため、その様子はここでお見せすることはできない。

左は出品目録。館内の展示は6つのコーナーに分けられている。
第1章 画壇の登場から還暦。 
第2章 富士と大波。 
第3章 目に見える世界。 
第4章 想像の世界。 
第5章 北斎の周辺 
第6章 神の領域。

前期と後期で作品の入れ替えもあるが、全作品数219点という沢山の浮世絵、肉筆画等を見ることができた。

浮世絵そのものの大きさが小さいので、ほとんどの人が最接近のスタイルで絵に見入っていた。
私はブリューゲル展のように双眼鏡を持っていったが、多くの人が絵の前に群がっているので、あまり活躍できなかった。こういう時は単眼鏡の方が良いのだろう。それで絵を見ている人もいた。

これは「李白観瀑図」。美術館の入り口に拡大して掲示てあったものを写真にとった。画面に入りきれなかったが、掛け軸タイプの絵。北斎がこれを描いたのは90歳と言うからすごい(絵の中に九十歳とかいてあるのでわかる)。この絵はボストン美術館が持っているそうだ。

わたしのお目当ての応為さんの絵は、出品目録でみると、6点。そのうちの「月下砧打ち美人図」は前期の展示のため、見ることはできなかった。
しかし「吉原格子先之図」が見れたのは幸いだった。

これはクリアホルダー。売店で買ったもの。
光と影のコントラストの美しさが迫ってくる。多くの人がこの絵の前から動かなかった。
「女重宝記」は本の挿絵に応為さんの絵があるのだが、妻が「この傾城の絵は、大英博物館で見たことがある」と言い出した。私もそう言われれば「傾城」という言葉に記憶がある。目録を見ると「女重宝記」は大英博物館の所蔵のものだった!

「応為書状」は、応為さんの手紙。絵の上手な人は絵の中にびっくりするぐらいに自然なカット絵をかいている。なんとなく暖かな人柄が伝わってくるような気がした。

「関羽割臂(かんうかっぴ)図」「菊図」とも色が美しく、肉筆画の迫力が伝わってくる。明るいところで見ると、その色の美しさがもっと映えてくると思う。

会場の中は人、人、人。
ところどころに椅子やソファーらしきものが置いてあるが、そこも満員。
疲れたような顔をしたご高齢の人が座っている。
そうだろうなあ、と思う。
私も人あたりしそうな気になってくる。
日本中で葛飾北斎ブームがおこっているようだ。
これまでは富嶽三十六景の北斎、として私の頭にあったが、それ以外に多種多様な絵を描いていることがわかって有意義な展覧会だった。

葛飾北斎の絵を始め、江戸時代の有名な浮世絵師による作品が、アメリカ、イギリスなどのヨーロッパ各地の美術館にあることも、喜ぶべきことなのか、残念なことなのか。
そういえば若冲の絵も多くがアメリカにあるという。アメリカで評価されたことによって日本で再評価されるという例は多いようだ。

一息入れようとハルカス美術館の1階上にある喫茶店でコーヒーを飲む。
北斎の「神奈川沖浪裏」の模様入りのコーヒーもご愛嬌。
隣のテーブルの人が、
「チケットを買うのに40分かかったので、入る前に休憩しています」と笑っていっていた。なるほど、チケット購入だけでお疲れのようだ。私たちは先に入場券を買っておいてよかったなあとこっそりと微笑んだ。

世界のあちこちに散らばっている葛飾北斎、応為の作品を一同に見るチャンスは今。
写真集やテレビの画面で満足するのではなく、実物を自分の目で見ることが感動を生み、自分自身の心の糧になると思う。

 

 

 

 

 

 

皆既月食観望会 in ハルカス

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あべのハルカスで、10月8日午後6時半より皆既月食観望会があった。
新聞でこの事を知って、すぐにチケットを購入したが、小学生前の子ども達から年配の人達まで90人が集まった。
3つの班に分かれて、60階からの観望会(撮影、天体望遠鏡での観測)と大学の先生による月食についてのレクチャー、そしてヘリポートでの月食観測(双眼鏡での観測とスタッフの人からの星空説明)があった。
8日の大阪の空は薄い雲が少しあったけれど、月食そのものの観測には支障がなく、参加者をはじめスタッフも少し興奮気味だった(と思う)。

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 この写真は、60階からスタッフが用意された撮影機器に私のiPhoneを取り付けて撮影したもの。地球光がわかる。

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ヘリポートからは360度の空が眺められる。月もすっかり地球の影に入り、赤い月になっている。一眼レフの標準レンズではこれぐらいにしか撮れない。

60階には高校生の団体の姿が幾つか見えた。いいなあ、ハルカスで月食の観察ができるなんて。公立高校の制服ぽかったけれど、いきな高校だ。実物に勝る教育はない。

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キューズモールから、ハルカスを少し入れての月食の写真。まわりには、カップルの姿があちこちに。

私はもう一つ見たいものがあった。それは天王星。
この日は月のそばに天王星があり、普通は満月の明かりで見えないのだが、たまたま月食のため満月の光がなくなるので天王星が見えるというのだ。
それを楽しみにしていたが、ヘリボートの双眼鏡でも、薄雲のため見えなかった。残念。
YouTubeに天王星の写真を撮った人の投稿があったので紹介しておく。

https://www.youtube.com/watch?v=or4_vx2pozI

月食と天王星2

観望会のとき、大学の先生に質問をした。
「日本では今日は月食ですが、他の国ではどうなのですか?」
「地球と月の大きさ、地球と月の距離からわかるように(はじめに地球と月の位置関係の説明が模型を使ってあった)、地球の夜の部分から見える月は月食です」
昨日は、地球上のすべての人々から見える月は月食だったのだ。