ハイジとドレミの歌 16

塩の街 ザルツブルグ

後ろの建物はザンクト・ヴォルフガングの「白馬亭」というホテル。オペレッタで有名なホテルらしいが、わたしは残念ながら知らない・・・。

 

観光用の馬車なのだろうか。白馬ではないが、馬が石畳の通りを通っている。

「ここ、ここよ」と妻が突然言う。 妻が仕事勤めを始めたばかりの頃、給料のほとんどを使って、スイス・ハンガリー・オーストリア旅行を友達とした、と以前から聞いていた。ここで撮った写真をアルバムで見たことがあることを私は思い出した。
妻は丸い窓に座って、当時のボーズをとり、私は笑いながらシャッターを押した。

人間の記憶は風景を見ることで、突然にその当時のことを思い起こすことがある。
私はこの丸いドームのような窓のある風景が、そのままに残っていることにも驚いた。京都や奈良、大阪、神戸に、あるいは東京にそんな風景が残っていることは少ないだろう。観光地として有名になるということは、以前訪れた街に再び訪れたときに、すっと過去の世界とつながってくれる場所があるということではないだろうか。
妻はそういう意味ではすごい体験をしたと思う。

ここは塩の専門店ザルツコントア。

 

いろんな塩が売っていて楽しいお店。

観光客にも地元の人にも便利な店だ。

岩塩ランプもいろんな大きさ、種類があって見ているだけでも楽しい。

この地、ザルツカンマーグートは「塩の御料地」という意味だそうだ。ハプスブルク家がこの地方にある岩塩を所有していたことによるという。

さて私はザルツブルグが岩塩にゆかりのある地域ということは以前から知っていた。

スタンダールの恋愛論

学生のときに読んだ本に、「恋愛の結晶作用」という言葉があったことを覚えている。スタンダールの「恋愛論」にある「ザルツブルグの塩坑」の話が紹介されていた。その時から「ザルツブルグの塩」という言葉が頭にインプットされていた。
日本に帰ってきてから、原本にあたってみようと思い、スタンダールの「恋愛論」借りてきた。
思ったより分厚い本で、ちょっと読み切れそうにもない。私の記憶にある部分を探してみた。

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P14

第二章 恋の発生について
・・・・・(略)・・・・
五、第一の結晶作用がはじまる。

 人は確かに、自分を愛していると自信が持てるとき、その女を、千の美点で飾るのを喜ぶ。自分の幸福の詳細をたどって飽くことを知らない。さらに、この天から降ってきたような財産、何だかわからないが、しかしそれが自分のものであるあることは確実なすばらしい財産を、誇張して考えるようになる。
 恋する男の頭を24時間働かせるままにしておけば、諸君は次のことが起こるのをしるだろう。

 ザルツブルグの塩杭では、冬、葉を落とした木の枝を廃坑の奥深く投げこむ。2,3ヶ月して取り出してみると、それは輝かしい結晶でおおわれている。山雀(やまがら)の足ほどもないいちばん細い枝すら、まばゆく揺れてきらめく無数のダイヤモンドで飾られている。もとの小枝はもう認められない。

 私が結晶作用と呼ぶのは、我々の出会うあらゆることを機縁に、愛する対象が新しい美点を持っていることを発見する精神の作用である。

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この本は青年期に読む本だと思った。

現在は塩の生産は行っていないそうだ。ツアーとして塩坑の見学があるらしいが、その予定はなかった。
ザンクト・ヴォルフガングの街にはハプスブルク家が支配していた当時の雰囲気が残っているのだろう。なんとなく華やかで、リッチな香りがしていそうな街だった。

私達はバスに乗って音楽の都ウィーンに向かう。ウィーンで夕食。楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハイジとドレミの歌 15

湖水地方 ザルツカンマーグート

バスを降りて湖畔のレストランに向かって歩く、小ぶりの雨が降り続いている。

近くでアウディの車のショーがあるらしく、スポーツカーがレストランの前に止まっていた。

湖岸のレストランはとても開放的で、出てきたメイン料理は「マス料理」だった。 モーツアルトの「マス」と関係があるのかなあと独り言をいう。
大きなマスで食べきれない。
昼食の後、散歩しながらお土産物を買う。

 

観光船に乗って、ヴォルフガング湖の見学。パンフレットには、 「美しい湖水地方として世界的に知られるザルツカンマーグート。アルプスの山々と複数の湖からなり、その自然美とカラフルな家々や真っ白な教会が緑と湖に映える景色は、世界遺産に登録されています」と書かれている。

晴れ渡った青空ではないが、かえって風情のある湖と街々を見ることができた。

ザンクト・ヴォルフガングの街の見学のために下船する。 さあ船から見えた町並みを歩いてみよう。