露店のない今宮戎 2021

ここは今宮戎駅。駅から見た「えべっさん」の入り口。
2021年1月9日のお昼前。えべっさんにの宵宮。
明日は本宮で日曜日だから大混雑だろうと予想して早い目に来た。
今宮戎駅からえべっさんの入口を見て、「やっぱり人が少ないなあ」と思いながら神社に向かうと気がついた。人の数が少ないだけじゃない。通路の両側に所せましたあった露店がない。商売繁盛の音楽も流れていない。

入り口は入場制限をしていない。「マスク着用」と「おしゃべり注意」の放送がずっと流れている。

本殿の前はさすが人は多い。しかし「押し合いへし合い」しながら賽銭箱に近づく、という感じではない。なんとなく人との接触を避けながら、賽銭箱の前で手を合わせている人のお参りがすむのを待って、自分が前に出る、という感じだった。しかし夜になって、人がどっと出てきたらどうするのだろう、入り口での入場制限と、本殿前での人数制限をするのかもしれない。

さすがに福むすめさんの前は人が多い。しかし写真目当てのカメラマンはすくないようだ。
今宮戎神社のホームページを見ると、
「十日戎で奉仕をする満18 – 23歳の女性。毎年公募で選出される。
 2011年(平成23年)度より「福娘」から「福むすめ」に改称された。大阪府豊中市の服部天神宮で先駆けられていた外国人留学生枠が2007年(平成19年)度から設けられた。
・・・略・・・・・」とある。今年は2348人の応募があったそうだ。福娘とつい書いてしまうが、そうではなく「福むすめ」が正式な呼び名だそうだ。

本殿の裏側にある「ドラ」がない。いつも叩いているドラがない。
「ドラはありません」とかいた立て札を持った警備員さんが立ってるだけ。接触による感染予防なのだろう。新型コロナウイルス感染予防対策はこんなところまで影響している。

おみくじの売り方も変わっていた。
おみくじの札が入った筒をガラガラとふって取り出すという方法はだめ。接触による感染の危険性があるということだろう。
「一、二、三、四、五」と書かれた箱がある。自分の好みの番号を言うと、そこからおみくじを出してくれるという方法になっていた。

さて、今年の運勢は?

「今年も凶かな?」といいながらひいたおみくじは「吉」。
えべっさんも、このコロナ危機のなかでは、「凶」を出しにくいのだと思う。だってこれ以上の「凶」となったたら恐ろしいからね。

高島屋に向かうために境内を出て、廣田神社の方に曲がる。
何もない、一軒もお店がない、露店のないえべっさんだ。

廣田神社のガラガラ・鈴のひもがない。
これも感染予防の対策のひとつらしい。

今宮戎神社のホームページを見ると
十日戎の参拝ををお控えねがいます」
と大きく書かれている。
「大阪府の吉村洋文知事が、政府に緊急事態宣言の再発令を9日にも要請する意向を表明されました。
当社はこの報に接し、
参拝を控えていただき、郵送福笹への移行をお願いする次第です。
祈祷に関しても郵送祈祷の申込へ移行をお願いする次第です。
どちらも、当社ホームページからのお申込みと
現金書留のお申込みが可能です。
・・・・・・略・・・・・・・
露店に関しては、自粛のお願いをしています。
自粛要請に対し承諾をいただいています。露店出店は、ほぼ無いものと推測しています。」

上の写真左は高島屋に向かっての道路、右は今宮戎駅にむかっての道路。
まったく普通の道路。いつもの十日えびすの露店と人混みでごったかえしている風景は全く無い。みごとなくらいに自粛要請が貫徹されている。
私はこんな十日えびすをみたことがない。何十年と今宮えびす、えべっさんをお参りしているが、露店がないえべっさんは初めてだ。
なんとか新型コロナウイルスの感染を予防したい気持ちはだれもが持っている。

今宮戎の交差点には、機動隊の車が待機している。 高島屋に向かう途中でも、屈強な機動隊員が10人近く移動していた。
夜の参拝、明日本宮の参拝に備えているのかもしれない。
三連休の十日えびす、コロナがなければ「商売繁昌、もうかりまっせ」のえべっさんになるはずだったのに、今年はだれにとっても試練の年始めになった。
我慢の三連休、試練の三週間、静かな年末年始などと掛け声がかけられてきたが、その効果はほとんどなかった。大阪・兵庫・京都に緊急事態宣言が出るかもわからない中での今日、明日、明後日のえべっさん。私達の行動にかかっているようだ。

 

 

 

今宮戎神社 2020

毎年恒例の今宮戎神社、えべっさん。 2020年は1月11日の「のこりえびす」に行った。 新聞には10日の本えびすは大変な混雑だと書いてあった。
11日は「のこりえびす」だし、お昼頃なら空いているだろうと思っていったが、予想以上に混雑だった。

福笹を求める人、飾りをつけてもらう人で大賑わいだった。
写真には撮れなかったが、正面の門の横、左側には「恵美小学校」の提灯が下がっていた。

また『恵美小学校PTA』のあめの店も例年通りに出店していた。
統廃合で学校はなくなったが、地元の人のこどもへのかける思いが伝わってくる。

今年のお店を見ていると、唐揚げのお店が多いのは例年通り。
そのほかにベビーカステラなどのカステラ類のお店が多い。行列を作ってまで買い求めているベビーカステラのお店もいくつかあった。
あてもの、くじ、射的のお店も目についた。
少しずつ変化があるのがわかる。

この人達は歴代の「福娘さん」たち。
カメラを向ける人も多い。
「やっぱりきれいなあ」という声が聞こえてくる。
ところで「福娘』はいつからはじまったのだろう。
インターネットで調べてみるとと次のような記事が見つかった。

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今宮戎神社の福娘は1953年に始まりました。

現在「ミナミ」と呼ばれている、道頓堀川沿い、難波周辺などの地域は、江戸時代から戦前にかけて、一大歓楽街(遊郭・花街)として栄えていました。

全盛期には、なんと3000人以上の芸妓(げいこ)や遊女を有していたということです。

しかし、戦後は料亭が次々と閉店し、芸妓の数も減少しました。

芸妓たちが籠で担がれて商店街を練り歩く「宝恵駕(ほえかご)行列」は十日戎のメインイベントでしたが、芸妓の減少と共に規模が縮小し始めたため、今宮戎神社では、神社が独自に選んだ「福娘」を、行列に加えることにしました。

これが、今宮戎神社の福むすめの始まりです。

現在は公募で選ばれ、ほぼ全員が大阪府内や近郊地域の大学生だということです。

https://xn—-466a25kpraw8rjykhknfg9a.jinja-tera-gosyuin-meguri.com/%E4%BB%8A%E5%AE%AE%E6%88%8E%E7%A5%9E%E7%A4%BE/480/.html

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1953年というと昭和28年、戦後に始まったものとわかる。
戦前は記事にあるように、芸姑さんたちが活躍していたのだろう。

今年面白かったのは、スーパーボールすくい。

私がこれまで見たのは、金魚すくいの代わりにスーパーボールなどをすくう、というもの。
つまり金魚をすくう網だから紙でできている。1回すくったらすぐに破れる。
「あーあ、すぐに破れるなあ」
「これで500円やったらぼったくりやなあ」
という親の声が密かに聞こえてくるというものだ。

ところがここで見たのは、なんとホントの網。金網がはってある!
もうすくい放題。スーパーボールを入れる入れ物に山のように積み上げている子もいる。
しばらくすると子どものほうがすくうのに飽きてくる、という感じ。
どんなけすくっても、何かもらえる。ここではテントの天井から吊ってある小さなバッグや入れ物が人気のようだ。
幼稚園や小学校の低学年に人気があるようで、小さな子どもづれのお母さんたちがひっきりなしにやってくる。
こんなお店は見たことがない。
すくう楽しさ、お土産がもらえる楽しさ、店員さんも親からの文句もない、三方良しとはこの事かもしれない。

いつも楽しみにしている「堺包丁の口上」、「ばしょうせんべいのおじさん」のお店はいつもある場所になかった。
違うお店がそこにはあった。「ばしょうせんべい」のおじさんのお店は昨年もなかったが、我孫子神社には出店していた。その時「もう忙しくてしんどいねん」というような事を言っていたから、今年も今宮戎はやめたのかもしれない。
しかし「堺包丁の口上」が聞こえてこなかったのは寂しかった。

フーテンの寅さんこと車寅次郎さんのようなテキ屋さんは数少なくなってきているのだろう。ここにも時代の変化が感じられる。

おみくじは「末吉」だった。

 

 

 

残り恵比寿

1月11日、残り恵比寿。残った福をもらいに行こうと、妻と娘と一緒に今宮戎に行く。いいお天気だ。お昼前なので、人も混雑するほどではなかった。

本殿向かって右の入り口には、幼稚園の子供達が描いた「はばたき」と名付けられた大きな絵が掲げられていた。

福娘さんたちの周りは、人がいっぱい。
大きなカメラを持った人たちも多い。
今年は肌の色の違う外国人の福娘さんたちが目についた。えべっさんも国際的だ。

狛犬の首の周りに、10円玉、5円玉、1円玉があった。
投げたお賽銭が引っかかったのか、わざわざここに置いたのか、初めて見た光景だ。

恒例のおみくじ。凶は出ずに、半吉、末吉、吉の三種類が出た。
努力して待てば願いは叶うようだ。

「恵美小学校PTA」と書かれたのぼりを発見。
恵美小学校は校区に「今宮戎神社」や「通天閣」があるという、歴史のある学校だった。大阪市の統廃合の政策によって、2017年3月に閉校となった。

今年も今宮戎神社の正門左には、「恵美小学校PTA」の提灯が下げられている。
「今年も恵美小学校PTAでアメを売っているんですね?」と声をかけると、
「ええ、売上は学校の子どもたちのためにカンパしています」とにっこり笑いながらPTAらしい人が答えてくれた。
恵美小学校、日東小学校、日本橋小学校の3校は統合して、大阪市立波速(なみはや)小学校となり、日本橋中学校との施設一体型の小中一貫校となった。
そんな歴史の中でも、えべっさんのアメは恵美小学校PTAの名前で売られているのは感慨深いものがある。

今年も拝殿裏側にあるドラをたたいて「世界平和」を祈る。

なんばまで歩くが、屋台の屋号や宣伝がカラフルになったことに気づく。
今年は「韓国風のたべもの」などの外国人目当てらしい屋台が多いと感じた。
トランクを引きずる観光客、私学の女子高校生のグループ、若い男の子たちの賑やかな集まり、年代や国籍を超えた人の流れが続いている。

例年見る「芭蕉せんべい」のおじさんの屋台がみあたらない。「堺の包丁」のおじさんのお店はあった。屋台も時代とともに変化、移り変わっていくようだ。

2019年が良い年でありますように。えべっさん、たのんまっせ!!