スカイミラーの旅1

「マレーシアのウユニ塩湖」と呼ばれているスカイミラー、そこに行ってみた。
テレビでの紹介があった。日本人で行ったことのある人は100人にもならない、という宣伝だったので、今がチャンスと思った。

ネットで調べてみると下のような紹介があった。

“マレーシアのウユニ塩湖”こと「スカイミラー」とは、クアラルンプールのお隣の州、セランゴール州の沖合にある砂の島のこと。この島が現れるのは、新月と満月のそれぞれ前後4日間だけ。さらに、上陸できるのは干潮時と限られている。
 

関空からの出発。
マレーシアのクアラルンプールまで約7時間の旅。日本との時差は約1時間。

機内はほぼ満員。お昼の機内食は写真のように、日本人向きの味付けだった。 アジア内の飛行だから、なぜかリラックスした感じ。

マレーシアは多民族国家で複雑だが、ガイドさんの説明による概略的な分類を記す。
マレー系が約65%、
中国系が約24%、
インド系が約8%となっている。
その他に少数民族がいるそうだ。
宗教も、国教としてイスラム教があるが、中国系は仏教、インド系はヒンドゥー教徒が多いそうだ。
言語は公用語としてマレー語が使われている。イギリスの植民地であったため、英語は準公用語として使われている。
学校では民族によって教えられる言語は違ってくるが、マレー語と英語は必修になっているそうだ。
写真のように空港の表示も、マレー語と英語でなされている。

午後の4時頃についた私達は、バスに乗ってクアラルンプールの市内に移動する。 バスから見た市内は写真のように大きなクレーンが見え、ビルの建設が進む活気ある街だった。

 

 

 

生きのびるために

この本は映画「ブレッドウイナー」の原作の本。

本のカバーに内容が紹介してある。
「タリバン政権下のアフガニスタン。女性は男性同伴でなければ、一歩も外へ出られない。父をタリバン兵に連れ去られ、食料もつきたパヴァーナの家族が生きのびる唯一の道は?
家族を飢えから救うため、11歳の少女パヴァーナは髪を切り、少年となってカブールの町で働き始める。
難民キャンプで取材したアフガン女性の話をもとに、タリバンに支配されるカブールのようすと人々の暮らしを描く。」

映画とは少し違うが、アフガニスタンの様子がよく伝わってくる。私の知らないことが多い。そのことを知らされる本だ。パヴァーナとショーツィア、二人の少女はどうなるのだろう。続刊を読まずにはいられなかった。

父親をなくしたパヴァーナがどのように生きていくのか。
表紙のカバーから一部を引用すると
「廃墟となった村には、生き物の気配がまったくなかった。立ちつくすパヴァーナの耳に、かすかな風に運ばれて、か細い泣き声が聞こえてきた。子ネコだろうか。村はずれの家から聞こえてくるようだ。・・・略・・・・子ネコではない。部屋のすみにいたのは、赤ん坊だった・・・。たびかさなる戦乱で荒廃したアフガニスタン。家族を探して荒野をさすらう少女が旅の途中で見たものは?」

パヴァーナと赤ん坊のハッサン、地雷で足をなくした少年アシフ。3人の困難な旅と戦いが綴られていく。この子たちに安住の地はあるのか。やっとパヴァーナの母親と出会うことができた。しかしショーツィアとの約束は果たせるのだろうか、このシリーズは続く。

母親と再会したパヴァーナは、難民キャンプのそばに建てられた「レイラの希望の学校」で学びながら働くことができるようになる。しかし女性が学ぶことを良しとしない人たちは、学校で働くもの、学ぶ人たちに偏見と差別と迫害の目を向けてくる。
母親を殺され、テロリストと疑われたパヴァーナ。

私には信じられない世界がここにはある。戦争の悲惨さという一言でくくれない、人間の醜さがアフガンにあることをつきつけてくる。
宗教は人を救わないのか。
そんな疑問が湧いてくる。
小説は後半にパヴァーナとショーツィアの再会が描かれる。フランスに行くことを夢見ながら「その前に、もう二、三人くらい女の子を助けることもできるわね」。
アフガンの少女の元気な顔がうかんでこの三部作はおわる。
しかし現実はまだまだ闘いの最中にある・・・。

このシリーズのもう一人の主人公、ショーツィアの物語。
この本のカバーにある内容の紹介。
「タリバン政権下のカプールで髪を切り少年となっていたショーツィアは、アフガニスタンを脱出し、パキスタンの難民キャンプにたどり着く。だが、泥かべに閉じ込められた生活には何の希望もない。フランスへ行く夢を実現させるため、ついには愛犬とともにペシャワールで路上生活をはじめる少女に、さらに過酷な現実がまっていた。・・・」
前作で書かれていたように、ショーツィアはパヴァーナと再開する。それまでの物語だが、この二人は頑固で、真っ直ぐで、へこたれない。それがこの地で生きる女の子の凄さなのだろうし、そうであってほしいという、作者の願いなのだろうと思う。

「きみ、ひとりじゃない」は、これまでのシリーズとは全く違う話。不法移民となった3人の若者を描いた物語。
クルド人のアブドゥル、ロマをルーツに持つロザリア、ロシアの軍事学校を逃げ出してきたチェスラプ、孤児となったイギリス人のヨナ。それぞれが重い過去を持ちながらあたらしい世界をめざして海を渡る。
映画やアニメーションの脚本になるかのような怒涛のような展開だ。
たどり着いたイギリスの現実も厳しい。そんな若者を支えるのがトランペットでありビートルズなどの音楽。
またロマへの差別と偏見、ナチスによる大量虐殺があったことをあらためて知ることもこの本でできた。

「9時の月」はこれまで紹介してきた本の中では一番新しい本。2017年7月第1刷発行となっている。

「15歳のファリンは、イランの首都テヘランの名門女子校に通う裕福な家の一人娘。学校では孤立し、運転手付きの車で家と学校を往復するだけの鬱屈した毎日を送っている。だが、美しいサディーラが転校してきたことで、フィリンの日常は一変する。
親友となった二人は、学校だけでなく休日も行動をともにするようになり、互いを想う気持ちを深めていく・・・」
ここを読む限り日本でもありそうな話だが、この本を読みイランの現実をしり、私は大きなショックを受けた。

作者のあとがきには、「イランの同性愛者人権グループ、ホーマンによると、1979年以来、4000人以上のレスビアンとゲイが処刑されています。同性愛者に対して死刑を科している国は、イランだけではありません。2013年末の時点で、サウジアラビア、モーリタニア、スーダン、イエメン、ナイジェリアの一部とソマリアの一部も同様の刑罰を科しています。・・・」
私には信じられないことだ。しかしコンピューターの父と言われるアラン・チューリングはイギリス人だが、同性愛者ということで逮捕されている。1952年のことだ。人間の意識や人権の意識は時代とともに変化していることは確かだが、今も死刑が存在することに驚きと恐怖も覚えた。
作者のデボラ・エリスさんは、本の印税をストリートーチルドレンやアフガニスタンの女性のために活動するNPOに寄付しているそうだ。

私の知らないことがまだまだ多い。
もう少し知る努力をしなければならない、と思った。

 

精進薬膳カレー

奈良市内にある蔵元「春鹿酒造所」の今西清兵衛商店の玄関。
ここに「ご存知ですか?
奈良は日本酒発祥の地です。」というポスターが貼ってあった。

日本酒に発祥の地があるなんて考えもしなかった。いつかわからないうちに、誰かがどこかで発酵した米からお酒を作ったのだろう、ぐらいしか思っていなかった。

奈良が日本酒発祥の地、という言葉にひかれて調べてみると、「日本清酒発祥之地」という石碑が奈良にあることがわかった。

https://style.nikkei.com/article/DGXBZO47666870V21C12A0AA2P00?channel=DF130120166105&style=1

上のホームページによると、

JR奈良駅から車で約20分。山あいの正暦寺(しょうりゃくじ)には「日本清酒発祥之地」の石碑が立つ。地元の蔵元などでつくる「奈良県菩提●(酉へんに元、ぼだいもと)による清酒製造研究会」が2000年10月に建立した。裏には「……正暦寺において創醸され、その高度な醸造技術は、近代醸造法の基礎となりました」とある。

どぶろくのような酒から「すみざけ」ともいわれる現在のような清酒が造られるようになるのは、酒造りが朝廷から寺院に移る室町時代。寺院の酒は僧坊酒と呼ばれ、正暦寺では15世紀半ば、醸造した清酒「菩提泉(ぼだいせん)」が販売されていた記録が残る。(以下略)

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清酒の発祥の地が奈良とはそれは知らなかった。
奈良は歴史が古いので、いろんなものの発祥地になっているのだとおもう。
このポスター以外に私の目を引いたのがこれ。

「奈良・天平時代の食材だけで作る
幻の精進薬膳カレー

砂糖 化学調味料 合成着色料・保存料 無添加

1300年カレー」

英語でVEGETRIAN と書いてある。

カレー好きの私には是非とも試してみたいカレーだ。

パッケージの裏側には、次のような説明が載せられていた。

「カレーは、釈迦がスパイスを合わせて作った薬膳が始まりだと言われています。
 東大寺の大仏開眼法要でも、招かれたインド僧菩提堤遷那が薬膳カレーを振る舞っていたとすると、日本で初めてカレーを食べたのは、奈良の人たち・・・。
”1300年カレー”は、そんな想像をふくらませ当時の素材で作った創作薬膳カレーです。里芋・レンコンなどの野菜、スパイス、もち栗を使い、その頃なかった玉ねぎやトマトの代わりにナスや椎茸でコクとうま味をプラス。
奈良の地酒”奈良の八重桜”の酒粕も加え、風味豊かに仕上げました。
動物性食材を使わず、手間ひまかけたやさしい味わいをお楽しみください。」

材料は、

「なす、里芋、大根、レンコン、しいたけ、ニンニク、生姜、酒粕、もち粟、植物油脂、味噌、ねりゴマ、蜂蜜、香辛料、ゴマ、黒コショウ、山椒、カルダモン」

カルダモン、という香辛料は私がよく知らないものだった。ショウガ科の植物でその種子から作られるものだそうだ。清涼感のある芳香、ピリッとした辛味とほろ苦さがあるらしい。「香りの王様」「スパイスの女王」という呼び名もあるらしい。
とにかく、カレー粉を使っていないのにカレー味がするというからおもしろい。

食べ方は普通のレトルトカレーと同じ。

1300年前にカレーがあったら、という想像で作ったカレーのお味は?
なるほどカレー味だ。
お肉はないが歯ごたえのあるレンコン、里芋がたっぷり感がある。
なかでも大根がなんとも不思議な触感だった。
なにもかも溶けてルーだけのように見えるカレーが多いが、これは食材がよくわかって口の中にその存在感が確かめられるカレーだった。
写真のように一人分のパックだが、妻と二人で分けて食べた。

カレーはスパイスが材料なので、本来的にはカレー料理そのものが薬膳料理なのかもしれない。
奈良の大仏の開眼法要のとき、大仏さんを前にして、貴族や僧侶がカレーライスを食べているのを想像すると、これはまた楽しい風景だとひとりでに笑みが漏れる。