大恐竜展 in スカイオ③

進化の歴史

この図はインターネットよりの引用。

https://www.kaseki7.com/z_column/dinosaur_evolution.html

鳥類の進化の歴史についての図もあった。

上の図から鳥類の進化がわかる。 鳥盤類も竜脚形類も滅んだ。 竜盤類の獣脚類の一部が生き残り、原鳥類そして鳥類に進化したと説明されている。私たち哺乳類は、古生代石炭紀(約3億年前)に、両生類から別れたと図にある。

左の写真は恐竜展にあった鳥類の化石。
アーケオプテリクス(鳥類:古鳥類)、ジュラ紀後期のもので、ドイツで発見されたと説明があった。アーケオプリテクスは「始祖鳥」と呼ばれていたものだ。始祖鳥が現在の鳥類の直接の祖先、という説には異論もあるそうだ。

 

日本のアンモナイト

恐竜展の出口に近い所に日本産のアンモナイトが展示されていた。
「ゴードリセラス イズミエンゼ」約20センチぐらいの大きさだ。
淡路から四国にかけて中生代の地層「和泉層群」がある。その地層から発見されたアンモナイト。そこから「ゴードリセラス イズミエンぜ」と名付けられたそうだ。
上のアンモナイトは貝塚市で発見されたと説明がある。(ネットで調べると「ゴードリセラスとはアンモナイトの種類で、ゆる巻きで楕円形の断面を持つ」とあった)

「シャスティクリオセラス・ニッポニカム」(白亜紀前期、和歌山県湯浅町産出)。「一見渦巻き状に巻いているように見えるが、実は中心部は空になっていて、少しゆるんだ巻き方をしている」のが特徴だそうだ。

貝塚、和歌山と近い所に古い化石があることを知ったのは収穫だった。
いつか、化石とり、アンモナイトの採集などがやってみたいものだ。

化石の発掘体験のコーナーがあった。
男の子が楽しそうに砂に埋まっている化石をほりだしている。
その背中にあるリュックはなんと、恐竜型。こんなリュックがあるんだ!と、それにびっくり。ショップコーナーを見たがそのようなリュックは売っていなかった。そうすると家から恐竜リュックで来たんだな。恐竜大好きなんだ。ネットで「恐竜 リュックサック」と検索してみると、左のような紹介があった。

https://item.rakuten.co.jp/quintetto/23-un-0139/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_113_0_10001868

小さな子ども連れの若いお母さんやお父さんの姿が多かった。
5月2日に3万人突破、と新聞記事があった。
やっぱり恐竜ファンが多いのだ。

 

 

 

枕草子を英語で④

「枕草子」小説風にしたものがいくつかあった。
私が読んだなかで、田辺聖子さんの「むかし・あけぼの」がおもしろかった。
清少納言がまだ宮中にあがる前から始まり、中宮定子がなくなったあとの清少納言まで物語が語られている。
枕草子で描かれている中宮定子をみごとに小説の中に活かしたもので、上下2冊、内容もたっぷりのものだった。田辺さんは清少納言になりきっている。
この「むかし・あけぼの」で、貴族階級のものの考え方、庶民を見る目、身分制度(差別)が、私にはよくわかった。

さて、Enjoy Simple English 4月号の「枕草子」の最終週は、以下の3つの段。

Things that make you sad

世の中に、なほいと心憂きものは、人ににくまれむことこそあるべけれ。誰てふもの狂ひか、我、人にさ思はれむ、とは思はむ。されど、自然に、宮仕へ所にも、親、はらからの中にても、思はるる、思はれぬがあるぞ、いとわびしきや。 よき人の御ことは、さらなり、下衆(げす)などのほどにも、親などのかなしうする子は、目立て、耳立てられて、いたはしうこそおぼゆれ。見るかひあるは、ことわり、いかが思はざらむ、とおぼゆ。 ことなることなきは、また、これをかなしと思ふらむは、親なればぞかしと、あはれなり。親にも、君にも、すべてうちかたらふ人にも、人に思はれむばかり、めでたきことはあらじ。
     (角川ソフィア文庫 252段、日栄社 251段)

I think many people don’t want to be hated.

「世の中で、やはり一番イヤなのは、人に憎まれることだろう」(角川ソフィア文庫)
「この世の中でやはりつらい情けないと思うことは、人に憎まれるということが一番だろう」(日栄社)

Love can come from parents, someone you work for, or someone you are close with. 
It does not matter where the love comes from.

「親にでも主人にでも、だれかちょっとした話し相手にでも、愛されるほどすばらしいことはあるまい」(角川ソフィア文庫)
「親にもご主人にも、すべてお付き合いをしている人にも、とにかく人に愛されるということ以上に素晴らしいことはあるまい」(日栄社)

1000年以上の人の心や気持ち、感じ方が現在のわたしたちと変わらないのだなあと感じてしまうところ。だから「枕草子」は読みつがれてきたのかもしれない。

Men are mysterious

男こそ、なほいとありがたくあやしき心地したるものはあれ。いと清げなる人を捨てて、憎げなる人を持たるもあやしかし。公所に入り立ちする男、家の子などは、あるが中に、よからむをこそは、選りて思ひたまはめ。およぶまじからむきはをだに、めでたしと思はむを、死ぬばかりも思ひかかれかし。人のむすめ、まだ見ぬ人などをも、よしと聞くをこそは、いかでとも思ふなれ。かつ女の目にもわろしと思ふを思ふは、いかなることにかあらむ。
かたちいとよく、心もをかしき人の、手もよう書き、歌もあはれによみて、恨みおこせなどするを、返りごとはさかしらにうちするものから、寄りつかず、らうたげにうち嘆きてゐたるを、見捨てて行きなどするは、あさましう、公腹立ちて、見証の心地も心憂く見ゆべけれど、身の上にては、つゆ心苦しさを思ひ知らぬよ。(日栄社 252段)

Men think in the most mysterious ways. They break up with beautiful women and marry ugly ones. It is a mystery to me.

「男というものほど、世にも珍しくつかみどころのない了見を持ったものはいない。
絶世の美女を問題にもせず、不器量な女を妻として仲良く暮らしているなんてのは理解に苦しむ」(日栄社 イラスト古典全訳枕草紙訳)

ここは男性不信? なにか清少納言の個人的な体験がこれを書かしているのかなあ、と思えるところ。平安時代の女性の普遍的な価値観なのか、清少納言だけの受け取りなのか、浅学な私にはわからないところ。

When hearing someone talking badly about others

人の上言ふを腹立つ人こそ、いとわりなけれ。いかでか言はではあらむ。我が身をば差し置きて、さばかりもどかしく言はまほしきものやはある。
されど、けしからぬやうにもあり、また、おのづから聞きつけて、恨みもぞする、あいなし。
また、思ひ放つまじきあたりは、いとほしなど思ひ解けば、念じて言はぬをや。さだになくは、うちいで、笑ひもしつべし。
(日栄社254段、角川ソフィア文庫255段)

I really don’t understand  why people get angry when they hear someone talking badly about others. You can’t stop.
 
「人の悪口を言うのを怒る人は、わけがわからない。どうして言わずにいられようか。」(角川ソフィア文庫)
「他人の噂をするのを聞いて腹を立てる人があるが、全くえたいがしれない。どうして噂話をしないでいられよう」(日栄社)
 
I know it’s a bad things to do.  Most often, the people you talk about hear about it and start to hate you,  So, I guess it’s not worth talking about others.
 
「でも、あまり感心できないことだろうし、その上、当人が自然聞きつけて恨んだりするから、困ったもの」(角川ソフィア文庫)
「しかし噂話というものは、褒められたことではないし、また当人が自然と耳にして恨むかも知れないのがまずい」(日栄社)
 
人の噂話や悪口をとりあげているところ。単なる道徳的な話に終わるのではないところが、清少納言らしいところかも知れない。
しかし、私は読みながらハラハラしたのは事実。こんなこと書いていいのかなあ。
でも平安時代と今の感覚をくらべて、意識がほとんど変わっていなところがよく分かる。こういったところが現代でも枕草紙のファンが多い理由だろう。
 
今回英語で枕草紙を読むということをやってみたけれど、原文と英文と現代語訳の3つを比べながら読んでみると、案外よく分かることに気がついた。
これはなかなかいい勉強法かも知れない。
中学や高校で、枕草紙の勉強をかじった程度なので、古文そのものの理解力はつかないかもしれないが、その内容にふれることができたと思う。
NHKのEnjoy Simple English は、面白い英語の本だと思った。今年は毎月買ってみよう。
 
 
 

 

枕草子を英語で③

「枕草子」に関する本はいくつもでている。主な注釈書が紹介されているので、それを記すと、

①「日本古典文学体系 枕草子 紫式部日記」岩波書店
②「新日本古典文学体系 枕草子」岩波書店
③「日本古典文学全集 枕草子」小学館
④「新編日本古典文学全集 枕草子」小学館
⑤「新潮日本古典集成 枕草子」上・下 新潮社
⑥「角川ソフィア文庫 新版 枕草子」上・下 角川書店
⑦「講談社学術文庫 枕草子」上・中・下 講談社

私は原文を読んでも中途半端にしか理解できないので、どうしても現代語に翻訳されたものがいる。
このブログで紹介した本は、コミックと現代語に翻訳されたもの。
ただ翻訳されたものには全段を翻訳したものが少ないように思う。
私が手にした本の中で、全段を現代語に翻訳されていたのが、上の写真の「イラスト古典全訳枕草子」(日栄社 橋本武著)だった。橋本武さんは、灘高校の国語の先生でたくさんの本を出されている。中でも「銀の匙」の授業で有名な人らしい。

Things that make your heart speed up

胸つぶるるもの 競馬(くらべうま)見る。元結(もとゆひ)よる。親などの、心地あしとて、例ならぬけしきなる。まして、世の中など騒がしと聞ゆるころは、よろづの事おぼえず。また、物言はぬ児(ちご)の泣き入りて、乳(ち)も飲まず、乳母(めのと)の抱くにもやまで、久しき。

例の所ならぬ所にて、殊にまたいちじるからぬ人の声聞きつけたるはことわり、異人(ことひと)などの、その上など言ふにも、まづこそつぶるれ。いみじうにくき人の来たるにも、またつぶる。あやしくつぶれがちなるものは、胸こそあれ。昨夜(よべ)来はじめたる人の、今朝の文の遅きは、人のためにさへ、つぶる。(145段)

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「胸つぶるる」という言葉の意味は、辞書によると「(驚き・悲しみなどで)胸がしめつけられる。どきどきする。はらはらする。」という意味。落ち着かず、胸騒ぎが止まらないときに使うそうだ。同じ胸がドキドキするときには、期待を込めてワクワクしているときは、「心ときめき」というそうだ。
この「むねつぶるる」を英語では Things that make your heart speed up.
と表している。胸のドキドキが your heat speed up なのだろう。

角川ソフィア文庫の「枕草子」では、「どきどきして胸がつぶれそうになるもの」「はらはらどきどきするもの」と説明されている。
先に上げた「イラスト古典全訳」では、「胸がどきどきはらはらするもの」と訳されている。

この段が有名なのは、真ん中にある

例の所ならぬ所にて、殊にまたいちじるからぬ人の声聞きつけたるはことわり、異人(ことひと)などの、その上など言ふにも、まづこそつぶるれ。

があるからだろう。

ここは今の私にはこの原文ではほとんど意味がつかめない。英訳を見てみよう。

When you hear the voice of your secret lover that no one knows about.  Especially if you hear it when you didn’t expect  to.  And if people start talking about him, your heart beats wildly.

「思いがけないところで、とくにそれも、公でない恋人の声を聞きつけたときは当然のこと、他の人が、その噂などをしても、たちまちドキドキする。」(角川ソフィア文庫「枕草子」より)

清少納言の体験をもとに書かれているのかなあ、と話題になるところだ。

Things that are cute

うつくしきもの、瓜にかきたるちごの顔。すずめの子の、鼠鳴きするに、をどり来る。二つ三つばかりなるちごの、急ぎてはひ来る道に、いと小さきちりのありけるを、目ざとに見つけて、いとをかしげなる指(および)にとらへて、大人(おとな)などに見せたる、いとうつくし。
頭は尼そぎなるちごの、目に髪のおほへるを、かきはやらで、うちかたぶきてものなど見たるも、うつくし。 大きにはあらぬ殿上わらはの、さ(そ)うぞき立てられてありくもうつくし。をかしげなるちごの、あからさまに抱きて遊ばしうつくしむほどに、かいつきて寝たる、いとら(ろ)うたし。 ・・・略・・・(146段)

「うつくしき」は単純に現代の「美」ではない。この時代の「うつくしき」は、肉親の間の、幼いもの、弱いものに対するいたわりのこもった愛情を表した。美を表すのは平安時代の終わりから」(角川ソフィア文庫「枕草子」より)

英訳がcuteとなっているのがおもしろい。
この段は枕草子の中でも特に有名な部分がのっている。それは

二つ三つばかりなるちごの、急ぎてはひ来る道に、いと小さきちりのありけるを、目ざとに見つけて、いとをかしげなる指(および)にとらへて、大人(おとな)などに見せたる、いとうつくし。

英訳を見てみよう。
Or when a small child is crawling quickly and then suddenly sees something and stops.  It’s a piece of garbage.  But the child picks it up with its small, fat fingers and shows it to an adult. These gestures are cute.

なるほど、様子が絵のようにうかんでくる。
清少納言の書いた古文の面白さが、英語でよりわかりやすくなるというのは、現代風だなあと思う。