奈良市内散策5

率川神社から菩提川

近鉄奈良駅とJR奈良駅を結ぶ三条通を挟んで、浄教寺と率川神社がある。猿沢の池のそばを流れている率川と関係がありそうなので行ってみることにした。

 奥に能舞台の松のような絵が見えた。影向の松がモデルになっているのかもしれない。
ウィキペディアによると、
「推古天皇元年(593年)2月3日、大三輪君が勅命により神武天皇の皇后である媛蹈鞴五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめ)を祭神として奉斎したとされ、奈良市最古の神社という。・・・」

 奈良市で最古の神社というから歴史がある。ウィキペディアを読んでいくと
「・・・古くから「子守明神」とたたえられ、安産、育児等の神として篤い信仰がよせられている。南辺を流れる率川は、よって子守川との俗称もある。」

 南側に率川があるとかいてあるが、私が見たところではよう見つけられなかった。
暗渠になっているのかもしれないと思い、JR奈良駅に向かって三条通を歩くことにした。

上のような地図を見ると、JR奈良駅を越えた「なら100年会館」近くに、川が流れているようだ。(上の地図は下記よりの引用)

https://www.map-navi.com/city-park/park/pa65181.html

この道の曲がり方はなんとなく川を連想させる。
ブラタモリなら「この曲がった道路は川のあと?」という場面だろう。
ブラタモリを見ていると、道路と川の関係に気がつくようになる。
さっそくこの道を探検してみよう。

おおーっ、やっぱり川だ。 この川の出発点が変わっている。

地下水を汲み上げてせせらぎをつくっているようだ。
「ぼだい川せせらぎ水辺」という案内板もあった。

上の写真はこの「ぼだい川せせらぎ水辺」の末端、暗渠に入っている。
下側の写真は道路を越えて「菩提川」となって出てくるところ。菩提川は暗渠にならずこのまま地表を流れ佐保川に合流している。

猿沢の池のそばを流れていた率川はスターバックス付近で暗渠に入り、奈良市内の地下をながれ、JR奈良駅を越えて「なら100年会館」付近に顔を出しているようだ。「ぼだい川せせらぎ水辺」の姿を見せながら、菩提川として地表に姿を表して佐保川に流れ込んでいると思われる。
JR奈良駅から近鉄奈良駅の三条通は道路も整備され、華やかなビルも多い。しかし何十年か前は、率川のような川がいくつもあり、田畑をうるおしていたのだろう。今はその姿は全くない。

 奈良県教育委員会・奈良県立同和問題関係史料センターからいただいたパンフにはまだまだ大切な資料が載せられていたが、私の時間も限られていたので奈良町散策の記事はここまでとしたい。資料提供にあらためて感謝したい。ありがとうございます。

 機会があればこの奈良町散策の続きをしたいものだ。