南総里見八犬伝を英語で4

Now in our story, it is twenty years after Fuse-hime died.
The eight crystal balls from her necklace are still missing.
In Musashi Province, a part of today’s Tokyo, a handsome young man called Shino live with his aunt.
His Mother had died years earlier and then his father had to die because Shino’s dog had caused trouble.

さて、物語は一挙に20年後になる。
このあたりは少し説明を加えておいたほうが理解しやすいと思われる。

まず登場するのは犬塚信乃。
彼が生まれるまで、母親は3年間弁財天にお参りをしていた。ある日子犬が捨てられているので犬は安産の印と思い家に持って帰ろうとする。そのとき大きな犬に乗った神女が現れ、一個の珠を投げ与える。母親はその珠を取ろうとしたが、手からもれて子犬のそばに転がっていく。さがしてみるが見つからない。母親は子犬を抱いて家に帰る。そしてまもなく妊娠して生まれた子どもが犬塚信乃である。
母親は早くに亡くなってしまう。

(下の挿絵は、信乃の母親が子を授かろうとお参りに来たとき、神女があらわれて数珠の珠を渡そうとするところ)

父親の犬塚番作(ばんさく)は、副将軍の足利持氏に使えていたが、戦いで怪我をして故郷に戻ってくる。番作がいないうちに、番作の母の違う姉の亀篠(かめざさ)とその夫の弥々山蟇六(ややかまひきろく)に家と村長の地位を奪われてしまっていた。番作はそのため、村人に手習いなどを教えてほそぼそと暮らしていた。

信乃が生まれるきっかけとなった犬は与四郎と名付けられ、強くて大きな犬となり、あたりのボスとなっていた。叔父の蟇六は与四郎に負けず犬を飼うが勝つことができず、猫を飼い紀二郎となづけて可愛がるが、あるとき犬の与四郎が猫の紀二郎を噛み殺すという事件が起きた。
蟇六夫婦はこれを口実にして、名刀村雨丸を取り上げようとした。
父親の番作は責任を取るという形で切腹し、村雨丸を信乃に託す。

The father left these last words to Shino.

Father; We belong to a samurai family.
Never lose this special sword, Murasame-maru.
My master Ashikaga-sama asked me to protect it.
When you are ready take this sword to him.
He will know you are my son and take care of you.

Shino; Father!

Narration; When his father died, Shino killed his dog with the sword.
When he did it, a crystal ball flew out from the dog’s neck and hit jhis left arm.
It made a mark with the shapeof a flower.
The ball had the character “Ko.”
“Ko” means to care for parents.
It was one of the eight balls from Fuse-hime.

切腹した父番作の後を追って、自分も死のうと信乃は思う。
そのとき蟇六から瀕死の状態で逃げ出してきた与四郎が床下から出てくる。
信乃は苦しんでいる与四郎を見て、自分の手で与四郎を葬ろうと与四郎の首を斬ると、そこから水晶の珠が飛び出す。神女が手渡そうとした数珠の珠は、与四郎が飲み込んでいたのだ。その水晶の珠には「孝」という字が刻まれていた。
父の後をおって切腹しようと思ったとき、蟇六夫妻がやって来て、「いずれは田畑も返す」などと言って自分たちの家に来るようにすすめる。

こうして信乃は叔母夫婦・蟇六夫妻の家でくらすようになった。
信乃は村雨丸を護り、蟇六夫妻は機会を見て村雨丸を自分たちの手にしょうと考えながら年月がすぎる。