The Torikaebaya Tale とりかえばや物語5

Natsuは、Fuyu(四の君とよばれていた姫君、現在はHaruの妻になっている女性)の姿を垣間見てしまい、その美しさに心が動く。
そのあとは源氏物語にあるように、Fuyuの部屋に忍び込む。
周りにいた侍女たちは主人(Haruのこと)が帰ってきたとおもい、迎え入れてしまう。Fuyuも侍女たちも気がつくがどうすることもできない。
逢瀬を重ねることになり、FuyuはNatusの子を妊娠してしまう。
Haruは「だれが?」と考えるが最初はわからない。しかしFuyuの部屋に残されていった扇を見てNatsuと気づく。
Haruは、怒りで我を失ってNatsuを攻撃してもいいはずなのに、自分自身に責任があると考え、つらくなり、出家を考え始める。

一方、Akiの身にも大きな変化が起きる。

Meanwhile, Aki’s life was changing, as well.
He was now working for the emperor’s daughter.

「とりかへばや物語 鈴木裕子編 角川ソフィア文庫」でその事情の部分を紹介すると
「院は、春宮となった女一宮のことが心配でならない。それで、左大臣の姫君(Akiのこと)を後見にしたらどうかと思いついた。院からの仰せに左大臣は、「中納言(Haruのこと)のように、この君にもしかるべき生き方があるのかもしれない」と考え、10月10日頃に男君(Akiのこと)を春宮のもとに参上させた。通常の宮仕えではないが、名目がないのはおかしいということで、尚侍として参代した。」

Akiは女一宮のお世話役として宮仕えすることになる。

Enjoy Simple Englishでは、そのあとの経過をかなり大胆にまとめている。

The princess liked Aki very much because she was different from the other ladies.
One day, they were sitting very close to each other.
The princess said to Aki,
“I want to thank you for always being here for me, Aki.”
“I am happy to hear that.
But my heart hurts because I have a secret I cannot tell.
Do you like me?”
“Yes, I like you very much.”
“Oh, Princess…”
And Aki kissed the princess.
He had grown feelings as a man for the princess.
It was the first time Aki felt like this.

原文のその部分を抜き出してみる。

・・・しばしは夜々のぼりて一つ御帳に御殿籠るに、宮の御けはひ手あたり、いと若く、あてにおほどかにおはしますを、さこそいみじうもの恥ぢしつつましき御心なれど、何心なくうち解けたる御らうたげさには、いと忍びがたくて、夜々御宿直のほど、いかがさし過ぎ給ひけん、宮は、いとあさましう、思ひのほかに思さるれど、見る目けはひはいささか疎ましげもなく、世になくをかしげにたをたをとある人ざまなれば、さるようこそはと、ひとへによき御遊びがたきと思しまとはしたる、・・・略・・・・。

「とりかへばや物語 鈴木裕子編 角川ソフィア文庫」の訳は次のようになっている。

「しばらくは、尚侍は、夜ごとに春宮のお側に侍って、同じ御帳台の中でお休みになる。そのうちに、春宮のご様子や手に触れた感じが、とても若々しく上品でおっとりしていらっしゃるものだから、尚侍は、あれほどひどく恥ずかしがって内気なご性格なのに、無心にうちとけている春宮のおかわいらしさには、とても自分の衝動を抑えることが出来なくて、夜ごとのお相手の折に、いったいどのような出過ぎたことをなさったのだろうか・・・。春宮は、ひどくあきれて思いもかけないこととお思いになるが、尚侍の外見や雰囲気は、少しも嫌らしいところはなく、世になくすばらしくたおやかな人の様子なので、「そのようなこともあるのだろうか」とお思いになり、ただひたすらよいお遊び相手とお思いになっていつもお側に引き寄せていらっしゃる。・・・略・・・・。」

尚侍(Fuyu)は、春宮にたよられることにより、自信をつけ、そうして男性として目覚めるのである。

そしHaru自身にも大事件がおきるのである。