古事記を英語で読む13

因幡の白兎 1

Susano-o, the brother of the sun goddess Amaterasu, had children in Izumo.
Generations of his family lived there.
After many years, a god called Okuni-nusi was born.
He had 80 brothers.

5月の最初はスサノオの子どもたちの話。今回は誰もが知っている「大国主といなばの白ウサギの話」。
橋本治さんの「古事記」から、この時期の様子を抜書きすると。
「クシナダヒメと結婚されたスサノオノミコトは、クシナダヒメとのあいだに子をおつくりになりました。生まれた子の神の名をやシマジヌミの神と申します。これは、出雲の海に浮かぶたくさんの島々を支配される神です。
また、スサノオノミコトは、アシナヅチの父神であるオオヤマツミの神の娘も妻になさいました。そのもうひとりの妻は市場の発展を祈る神で、カムオオチ姫といいます。スサノオノミコトは、カムオオチ姫とも結婚をなされて、そちらとのあいだには、オオトシの神とウカノミタマの神という二柱の神をおつくりになりました。オオトシの神は、一年の豊かな実を約束する神、ウカノミタマの神は、稲に宿る高貴な神のことです。
ヤシマジヌミの神は、オオヤマツミの神のもうひとりの娘であるコノハナチル姫と結婚をして子を生むのですが、このヤシマジヌミの神から数えて六代目の子孫になるのが、「偉大なる国の主」という意味の出雲の支配者、オオクニヌシの神です。」

こういう事情だから、オオクニヌシには兄弟が80人もいたのだろう。80人というのは数が多かったという誇張表現といわれている。異母兄弟が多くいて、オオクニヌシは一番年が若かったという設定だろう。

One day, Okuni-nushi’s brothers were fighting.
They all wanted to marry the same beautiful young woman named Yakami-hime.
One of the brothers said.

”Let’s go and see Yakami-hime and ask her if she wants to marry one of us.”
So the brothers left their home for Inaba.Okuni-nushi the youngest of the brothers, walked behind them carrying their bags.

ダイコクさんの背負っている大きな袋は、兄たちの荷物だったんだ。
私はてっきり金銀財宝がはいっているものと思っていたが。
オオクニヌシノミコト、オオクニヌシ、はいろんな呼び名がある。
古事記ではこうの史代さんのマンガにあるように、「大穴牟遅神(おほなむちのかみ)」として登場する。
橋本治さんの「古事記」には、
「『偉大なる国の主の神」、つまりオオクニヌシの神と呼ばれるこの神には、その他に4つの名前があります。
 ひとつは、「穴の中の偉大な人」という意味のオオアナムヂの神。もうひとつは、「地上の国から来た醜男(ぶおとこ)の神」という意味の、アシハラノシコオの神。もうひとつは、「多数の武器を持つ神」という意味の、ヤチホコの神。もうひとつは「この現実世界を象徴できる国の神」という名の、ウツシクニタマの神です。」

因幡(稲葉)のヤカミヒメと結婚しようと、故郷から因幡に向かう80人の兄弟神。
途中で、血だらけのウサギと出会う。

When they reached a beach in Inaba, they found a rabbit with blood all over its body.
The brothers decided to play a trick on the rabbit. “Rabbit, if you want to get well , you should take a bath in the salty ocean. Then dry your
self with the wind and sun.”
Laughing, the brothers went away.

*play a trick  いたずらをする

橋本治さんの「古事記」では、つぎのように書かれている。
「・・・やさしさからではなく、悪いいたずら心で、兄弟神たちは、ぐったりして起き上がることもできないそのうさぎに、にせの治療方法を教えてやったのです。
『お前の体を治す方法を教えてやろう。この塩からい海の水を浴びてから、風に当たるんだ。砂浜よりも、高い崖の上のほうがいいぞ。風は強いしな。日もよくあたってすぐに乾く。海に入って崖の上で横にやっていれば、すぐに治るぞ」
そう言うと、意地の悪い兄弟神たちは、げらげら笑いながら行ってしまいました。」

さて兄弟神の教えを受けた白ウサギは、、、次回に続く。