奈良 若草山にある三角点

三角点を探る旅 48

国土地理院の地図を見ると、若草山に三等三角点があることがわかる。
小学校、中学校、大学で若草山に登った記憶があるが、さて、三角点を見たという記憶はない。早速登ってみよう。

若草山の登山口は北ルートと南ルートがある。

私は東大寺側の北ルートから上がることにした。

写真のような階段が作られている。以前登った時にこれがあったのか、覚えていないなあ。
奈良県の公式ホームページには次のように書かれている。
「山全体が芝生でおおわれており、三つの笠を重ねたようなので「三笠山」ともいいます。
高さ342m、広さが33haあり、山内のあちらこちらで鹿を見ることができます。
春には桜、秋の紅葉、ススキと四季折々の自然を楽しむことができます。
山麓、一重目、二重目、山頂(三重目)、鶯塚古墳周辺道などで違った景観をお楽しみ頂けます。」
北ルートの登山道は約350段の階段を登って、一重目に着く。

上の写真が一重目から見た風景。振り返ってこれから登る二重目がこれ。

登っているひとが小さく見える。
二重目の途中で発見したのがこの三角点。

なんと「大三角点」と書いてある。トップは☓じるし。
「大三角点」と彫られている反対側には「奈良市」と彫られている。
違う面には「七号」と彫られているようだ。
他の面には何が彫られているかわからない。
「大三角点」という表示は初めて見た。国土地理院の地図にもそのような表記はなかった。

ネットで調べてみると、初期の三角点にはそのように表記されているものがあったらしいが、ここにあるという資料は見つけられなかった。しかし大変おもしろいものを見つけたものだ。

ここから見た東大寺。こんな角度から見たのは初めて。

さらに登っていくと、ゲートのような小屋が見える。 南側ルートから登ってきた人たちの入山料を取るところのようだ。ここを通過すると、

若草山の三重目に到着。

こんな高いところまで鹿が登ってきているのだ。

鹿の左奥に石碑のようなものが見える。

史跡鶯塚古墳の碑と三角点だ。

高さ300メートル余りの山とはいえ、周りになにもないので風が強く吹き付ける。

「三等 三角点」という文字は読める。しかし他の三面にどんな文字が彫られているのか、さわってみてもわからなかった。長い時間、雨風にあたっているからだろう。
周りに保護石があり、三角点の見本のような形で置かれていた。
国土地理院の白い立て札はなかった。最初にはあったのかも知れないが、強い風や雨によって破損したのかも知れない。

帰りは南側ルートを下りた。 上の写真は南側ルートの入口付近から撮ったもの。若草山らしい姿だ。

久々に登った若草山。こんなにしんどかったかなあ・・・というのが実感。

 

 

 

奈良市内の三等三角点

三角点を探る旅 47

近鉄奈良駅から歩いて県庁をめざす。
地図によると、県庁そばの文化会館の敷地に三等三角点があるようだ。

地図によると右の写真の通り沿いにある。

三角点の表示の立て札が見えてきた。

石の蓋に何か書いてあるパネルが貼られている。

「三等三角点  興福院  建設省国土地理院  基準点を大切にしましょう」 と書いてある。
この石の蓋をとってみよう。

確かに三角点があった。
土に埋まっているため、側面にどのような文字が書かれているかは確認できなかった。

見晴らし位の良い所にこの三等三角点はあった。白い立て札に書かれている文字はすっかりはげてしまって、読み取れなかった。
探しているひとにはすぐに分かる場所にあるが、関心のない人には全く目に止まらないようだ。

この日は日曜日だったので、東大寺に行く道は道頓堀のように混んでいた。

鹿たちも愛想よく外国からのお客さんを迎えているようだ。 さて、私は次の三角点に向かって歩くことにする。