エッシャー展

ミラクル エッシャー展 in  ハルカス
 

あべのハルカスで「エッシャー展」が開かれている。
鑑賞に先立って、ハルカス大学の案内で知った特別講座があったので参加した。

資料場配布されなかったので、私のメモにたよって振り返ってみる。
メモもあとから読み返すと、知らない単語を書いているので、自分ながら理解不足にあきれてしまう(残念!)

印象に残った言葉を書いておこう。

①トロンプ・ルイユ・・・「だまし絵」のこと。現代で言う「トリックアート」のことで、エッシャーの「3次元では実際にありえない建物」を描いた作品など。このポスターの建物がそう。

②アナモルフォーズ(歪像画)・・・アナモルフォーシスとは、ゆがんだ画像を円筒などに投影したり角度を変えてみたりすることで正常な形が見えるようになるデザイン技法のひとつである。アナモルフォシスアナモルフォースアナモルフォーズとも。(ウィキペディアよりの引用)
「エッシャー展」にあったのか、なかったのか。会場は道頓堀のような多数の人でよくわからなかった。

③ダブルイメージとメタモルフォーゼ・・・左の絵(「空と水Ⅰ」)のように、鳥の絵と魚の絵が少しづつ入れ替わっていき、絵の一番上にあった鳥が、絵の一番下になると魚になっている。
メタモルフォーゼとは「変身」「変化」「転身」のことで、このエッシャーの絵が「メタモルフォーゼ」と「ダブルイメージ」の例である。

この絵は、下にかいてあるホームページからの引用。

https://www.artpedia.jp/escher/

「近代美術の百科事典」といホームページ。

④正則分割・・・「特定のパターンや法則性にのっとって、空間を1から数種類のモチーフでうめる。並進、回転、鏡映」と私のメモに書いてある。

上の写真がその例だろう。この「メタモルフォーゼⅡ」は必見の作品だと思う。 この写真は、「美術手帖」というホームページより引用している。ハルカスでの美術展開催の前、上野の森美術展での「エッシャー展」が紹介されている。

https://bijutsutecho.com/magazine/interview/18049

この「メタモルフォーゼⅡ」は、ポスターの裏面に載せられている。長さ3.7mの絵は、実際に見ないとその迫力が伝わってこないでろう。

 

「メタモルフォーゼⅡ」について、エッシャー自身は次のように説明している。(左の「無限を求めて」より引用)

「これはたくさんの連続的な変容過程からなる絵物語なのです。Metamorphoseメタモルフォーゼという単語自体が出発点になっています。面の中で水平や垂直に置かれたこの単語が、OやMの文字を交点にして交わり、次第に黒と白の方形のモザイクへと変容し、それが次第にトカゲの形に展開していきます。もし比較のための音楽を持ち出せるのなら、そこまでは四分の二拍子のメロディで書かれているといえるかもしれません。
 ・・・リズムが変化します。白と黒に加えて、青い要素が加わり、四分の三拍子に移行しました。形はしだいに単純化して正六角形に変わります。ここで観念の連合作用が生じます。六角形の形が蜂の巣を連想させるやいなや、蜂の幼虫が個々の巣の中で動き始めます。一瞬のうちに個々の成虫が成就した蜂にまで発展して、やがて昆虫たちは戸外に飛び出していきます。
 私の蜂の寿命は短いのです。というのは、その黒いシルエットの部分がすぐにほかの機能、つまり白い魚の背景の役目につながっていくのです。さらに相互の間で融合しながら、その境界から黒い鳥が生まれてきます。それから、白い背景の中で遠くの方から赤い鳥の影が現れます。次第にそのサイズが大きくなって、まもなくその輪郭線が、仲間の黒い鳥の輪郭線と接触します。白のままで残っていた部分もまた鳥の形に発展し、3つのとりのモチーフがそれぞれ特有のかたちと色を保ちながら、今度は面全体を完全にリズミカルなパターンで埋めていくのです。・・・再び単純化がおこります。個々の鳥は菱形に変容していきます。これは第二の観念融合を導きます。3つの菱形からなる六角形が、造形的な効果を生み出し、遠近法的に立方体のように見えてくるのです。
立方体から家屋までほんの一歩にすぎません。そして家からは町がつくられます。地中海沿いにある南イタリアの典型的な小さな町で、よくアマルフィの海岸で見かけるようなサラセン用式の塔が懐中に立ち、岸との間を橋が結んでいます。
 ここで3つ目の観念連合が生じます。街と海が左側に横たわり、関心は塔に集中していきます。そしてチェス盤の上のルークや他の駒が現れるのです。
 こんなふうにして,Metamorphoseが描かれた帯状の紙面は長さ3フィートにも達し、物語を終えるときがやってきました。その機会はチェス盤の白と黒の方形が提供してくれます。最初にはそれは文字から現れてきたのですが、今やそこから同じ単語Metamorphozeに帰っていくのです。」

 この本人自身の解説を最初に知っていたら、実物を見る時にもっと詳しく見ていたのに、と思うのはいつものこと。これも残念。

 

会場の入口にあるのは「出会い」という作品を拡大したもの。
実際の大きさは、55.1cm ✕ 65.1cm というもの。

この作品についてエッシャー自身は次のように説明している。

「右側の白いオプティミスト(楽天主義者)と黒いペシミスト(悲観主義者)のパターンが、・・・背景の灰色の壁の中で、この人物像は中心部分に近づくほど相互の間のコントラストがはっきりしてきます。白と黒のそれぞれの代表が壁面から身体を離し、床の丸い穴に落ち込まないように注意しながら、空間の中をあるき出します。ぐるっと回ると、自然に前景で出会わざるを得ません。そのあいだ中ずっと最後まで、黒のペシミストは警戒気味に指を上げてきましたが、白のオプティミストのほうは陽気にその出会いを迎え、その結果、彼らは握手するという次第になるのです。」

なんとなく不気味に見えていた絵が、エッシャーの思いを読むと「なるほど、だから入り口にこの絵をもってきたのだな」と考えるようになった。

ポスターにある不思議な階段のある部屋の絵は「相対性」という題がついている。
この絵は映画「ナイトミュージアム エジプト王の秘密」に登場する。

写真はYouTubeからのもの。 映画では絵の中で登場人物が大活躍しているが、
絵の実物サイズは27.7cm ✕ 29.2cm。約30cm四方の小さな絵なのだ。
とても映画のようにこの絵の中に飛び込むことは出来ない。

しかしこの映画と同じ体験ができるサービスが「エッシャー展」にあった。
自分たちがこの絵の中で動き回る様子をスマホに撮ることができるのだ。
約30秒間のおもしろ動画がとれる。参加するのに列に並ばなくてはならないが、面白いのは確か。私はここで絵の中に入り、そのあとビデオを借りてみたが結構楽しめた。

「エッシャー展」も1月14日まで。残り少ない。まだ鑑賞していない人は是非どうぞ。ホンモノを見ておくチャンス。

 

 

 

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