三角点を探る旅 30

沖縄 伊計島の三角点

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那覇市からバスで辺野古を通り、伊計島に行く。

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AJリゾートアイランド伊計島。この上の写真はここのホテルのホームページより。
沖縄、といえばこんな風景がツーリストのパンフレットにあふれている。
国土地理院のホームページで調べてみると、伊計島には四等三角点が三つある。

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このAJリゾートアイランド伊計島のなかに、四等三角点がありそうだ。
伊計島の北端の山にある三角点を見ることができるかもしれない。
ホテルの敷地内なので、案外楽に発見できるかも、、、。

いけいじま4ホテルの敷地のマップ。海岸沿いの丘のような山の上らしい。

IMG_5092この山だろう。高さ28mだから、それほど苦労はしないだろう、とカメラを持って出発する。

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IMG_1918ウサギが目の前を走っていく。のどかなところだ。
出発する前に、ホテルのロビーで相談する。
「あの山の上に三角点があるので見に行けますか」
「三角点?」(こういう反応が多い…)
「四等三角点があるので、見に行こうと思って」
「あの山は登れません。草が生い茂っていて、山道も危険ですから」
とつれない返事。

多少の草木なら慣れているので、入り口さえわかればなんとかなるだろうと思い、
「ありがとう」と言ってホテルを出る。

IMG_5069山の西側のコテージ付近に行ってみると、サトウキビが生い茂り、山へ上る道がわからない。あの鉄塔のそばかな、と思いながら近づくがこれだけサトウキビの背が高いと小道のすき間もわからない。

IMG_5061プライペートビーチにまわる。ここは断崖になったビーチなので、山に上るところがない。うーん。途中に上がれる場所はないかと探す。

IMG_5062 IMG_5064こんな感じの海岸沿いの小道。山頂への道が隠されてしまっている。
サンゴ礁の島なんだなあと思う。

IMG_1922 IMG_1926道路を横切るカニ。なんていうカニなんだろう。大きい、体長10センチ以上はありそう。

うーん。正体不明なカニにどっきり。
そうするとサトウキビや草の生い茂っている山の中には、蛇がいるかもしれない。
ハブ注意という立て札があったかなあ、、、心配になり三角点探しはあきらめることにした。

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日が沈んでいく。島の朝日、夕日は海岸線に雲が湧くことが多い。

三角点探しにはよくあること。地図にはあるのに見つからない。目の前にあるのに発見できない。そして季節を変えて来てみると、すぐに見つけられる、ということが。
今回もそれ。目の前の山上にあるはずなのに、そこへ行く道が草やサトウキビで覆い隠されてしまっている。秋の終わりや冬に来れば発見できるだろうなと思う。
でも、この伊計島に再度来ることはあるかなあ。
目の前にあるはずなのに発見できずの巻、日没とともに終了となった。

 

 

 

 

水準点めぐり 17

沖縄県庁にある一等水準点

那覇一等水準点

国土地理院の地図に、沖縄県庁に「一等水準点」があることがわかったので、モノレールにのって「県庁駅前」まで行く。

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暑い、熱い、あまりのあつさに、県庁前にあるデパートでしばし休憩。
本売り場を見ると、沖縄関係の本が特別コーナーとして沢山並んでいた。
沖縄の三角点とか、沖縄の星空、などという本がないかと見てみたが、私が見た限りは見つからなかった。左の写真の正面にある建物が県庁。なかなか立派な建物だ。
沖縄にも中国や韓国からの旅行客が多い。家族連れ、小さな子ども連れの旅行者も多い。地理的にも近いし、食べ物もおいしいからだろう、とかってに考えてみた。

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県庁の正面と思われるところ。

この日は休日のためか、登庁している人たちの姿は見えない。
たいへん静かな県庁前の広場。

さて、どこに水準点があるのだろう?
地図を見ると建物の端、道路に面しているところらしい。正面から左に回って歩くことにする。

一等水準点は県庁や学校などの公共施設にあることが多い。大切な基準点だから、道路工事や建物の建設で被害を受けないようにするためだろう。

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沖縄県庁と書かれた大きな石。 どうもこのへんにあるようだ。裏に回ってみる。

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あった。ここだ。周りを保護石で囲まれた、一等水準点のモデルのような姿だ。

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IMG_2161「一等」「水準点」という文字が書かれている。だからこちらが南側になる。

IMG_2156これは「国地院」だろう。そうすると西側なのだろう。

IMG_2154こちらは「基本」だろう。そうなら東側になる。

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石のパネルには、次のような説明と沖縄の地図があった。

水準点
この標石は、標高の基準を表す水準点です。 この水準点(No.9631)は、沖縄島水準原点から水準測量を行い標高を決定しています。 水準点は、主要国同等に沿って約2kmごとに設置され、全国で約2万点、沖縄県には約400点の設置されています。 水準点は、各種測量等の高さの基準となるほか、定期的に測量を繰り返すことによって、地盤沈下や近く先導等の監視にも役立っています。

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木陰にそっと設置されているように見える一等水準点。
説明も地図付きで、さすが県庁にある一等水準点だ。

 

 

三角点を探る旅 29

8月9日、長崎に原爆が落とされた日。
今年は戦争や憲法について考えることが多い。

那覇市の四等三角点

那覇四等三角点

モノレールの「奥武山公園駅(おうのやまこうえん)」に戻る。
電子基準点のあった公園のモノレールの線の反対側に、奥武山公園がある。
この公園の端に四等三角点のマークが地図にあった。

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奥武山公園1

奥武山公園の入り口にあるマップ。
地域によっては、こういった案内地図に三角点のマークがのっている場合がある。
期待してみたが、残念ながら三角点のマークはなかった。
公園の案内地図と、国土地理院の地図とを見比べながら三角点を探すことになる。
どうやら、少年野球場の片隅にありそうだ。

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少年野球場があった。少年ではなく、立派な大人たちが野球を楽しんでいた。
どうもこのあたりらしい。

那覇四等三角点2

 

那覇四等三角点3

すぐに見つけられると思ったが、草が茂っていると、なかなか見つけられないことが多い。 草がなかったら、直ぐに目に入るのに・・・・という経験が何度かある。

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「四等三角点」だ。そう書かれている部分を拡大してみよう。 IMG_2128

「四等」と「三」という文字が読める。 「三角点」と言う文字はふつう、南側に彫られている。

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これは「国土地理院」の「国」と思われる。「国地院」と略されているそうだが、ここでは確認できなかった。通常は西側に彫られている。
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少しわかりにくいが、「基本」の「基」と思われる。通常は東側に彫られている。 IMG_2134

北側には六桁の文字が彫られているそうだが、ここでは「056」と読み取れそうな数字があった。
地中に埋まっている三角点の標石の文字を確認するのは、ここのように大半が埋まっているとなかなか大変。でも三角点の周りを石で囲んであるのは、保存のためにもありがたいと思う。

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目を上げてみると、モノレールが走っていた。このモノレールは県庁方面に動いている。 さて、次は水準点を探そう。

那覇市三角点4

奥武山公園駅から県庁方面行きのモノレールに乗る。
モノレールの窓から、先ほどの奥武山公園が見える。
あれだ、あれだ、あそこの木の根本に「四等三角点」があったのだ。
電車の窓からiPhoneで写真を撮る。
あわてて写真を撮っている私の姿は、周りからどんなふうに見えたのだろう?