あべのハルカス大学2016

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あべのハルカスで、ハルカス大学2周年記念「ハル大祭」があった。

面白そうなので、ネットで予約をして、「数学の眼で『歴史』を覗いてみよう」という講義を聞きに行くことにした。

風の強い日で、あべの橋の陸橋はスーツケースを引っ張る人が風で流されるように動いたり、思わず強い風の力で身体が泳いでしまったりする。

熊本の大地震に続いて、近畿地方は暴風警報が出たりと、日本は一体どうなっているのだろう、とおもう日だった。

ハルカス16階の庭園でのコンサートも、風の影響で時間帯が変わるなどのこともあったが、300メートルのハルカスはエレベーターも止まることなく、平常運転だった。

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さて目的の、
「数学の眼で『歴史』を覗いてみよう」は、20数人の参加者だった。年代は私か私以上のよう思えた。

講師は大阪大谷大学教育学部の竹歳先生。

狙いは「社会の変遷と数学の関係」ということらしい。

人間の社会が、「農耕社会→工業化社会→情報化社会」と変化していく中で、数学も「幾何学→微分積分学→集合論」と発展してきた。
情報化社会がすすむなかで、人工知能などの発展によって10年後に無くなるであろうという職業があると紹介された。それは、

①電話でのセールス  ②データの入力作業   ③証券会社の事務
④スポーツの審判   ⑤銀行の窓口業務    ⑦車の運転業務など。

21世紀の社会で、残る仕事と消える仕事とはどういうものかというと、

①残る仕事は、型の決まっていない、分析が必要な仕事。
②消える仕事は、型の決まった反復をする仕事。

そしてこれからの社会に求められる人材は

①個別の一斉学習⇒ 能動的な共同学習
②知識・技能の暗記、習得⇒ 汎用的能力の獲得
③既存知識の安定的再生⇒ 新しい価値の創造と行動 

という堅い話がまずあった。そして歴史や生活の中にある数学の具体例としていろいろな設問が、クイズ形式で出された。たとえば、

円周率のはなし

問い① 陸上競技の400mトラックを設計する時、円周率を3.14で計算すると、
    一周が約390mになる。では正確に400mにするには、円周率の桁数
    をどこまでにすればいいだろう。

問い② 小惑星「イトカワ」を探査した「はやぶさ」の軌道計算では、円周率は何桁
    で計算しているだろう。
    もし3.14で計算すると、誤差が15万kmになる、、。

問い③ タイヤの製造の時、メイカーは円周率を何桁にしてタイヤを設計している
    のだろうか。3.14で設計すれば、ちょっと凸凹感があり走行不安定になる
    そうだ。

学校で、円周率は3.14で計算するとこが多かったが、実際の世界ではどのような使われ方をしているのかを考える問題。机上の知識を現実世界にあわせて考えていくことが大事なのだ。反復ではなく分析する力、それが人工知能に負けない力なのだろう。

絵画と数学〜奥行き表現

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上のような問題用紙が配られた。4枚の絵画の古い順を考える問題。
これは、人間が空間の奥行きをいかに表現するか、その工夫の発展の歴史を考える問題だった。
人は、横ずらし立面敵見取り図⇒ 見取り図⇒ 数学的遠近法 
と発展してきたそうだ。

エジプトの壁画に見られるような真横を向いた人物が「横ずらし立面的見取り図」、源氏物語の絵にあるような、屋敷と人物の絵が「見取り図」、そして「最後の晩餐」の絵が「数学的遠近法』となるわけだ。三次元を二次元の平面に表す仕組み、それは人間の感覚、視覚と空間把握能力が関係してくる人間ゆえの働きなのだと思う。

日本でも、葛飾北斎の「富嶽三十六景」に「数学的遠近法」にちかい描き方があるが、完全な「数学的遠近法」ではない。鎖国によって、西洋文明が日本に入ってくるのが遅れたといわれているが、絵画の方法もそうだったのだ。

この他にも、「音楽と数学」、「日時計と数学」と私の関心にピッタリの話題もあったが、これはまた別の機会に紹介したい。

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お昼には、当初の予定の時間とはちがったが、大学生の合同吹奏楽演奏会が16階庭園であった。 阪南大学、大阪大谷大学、四天王寺大学の合同演奏会だった。 多くの人が座って、演奏を楽しんでいた。みたところ年配の人達が多かった。

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そして、「英語プレゼンテーションコンテスト2016 関西の魅力を世界へ発信しよう」をのぞいてみた。

高校生、大学生の英語によるプレゼンテーション。私は初めて聞いた。
写真は「和歌山を売り出す」をメインに、英語によるプレゼンテーション。パワーポイントと二人のかけあいで、和歌山の紹介をしているところ。
さすが大学生だなあ、聞いている人の関心をよびおこすようなQアンドA形式だった。

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審査の間に、阪南大学の茶道部による
お点前の実演。

参加者全員にお茶とお菓子がふるまわれ、英語の世界から伝統日本の世界にもどる。

久々のお薄はとてもおいしかった。

3人の審査員からの講評も英語。
最後の審査員は、熊本での地震への義援金を呼びかけられていた。これももちろん英語。私もそれぐらいはわかったのでカンパをして教室を出た。

こんな取り組みがハルカスでなされているとは、知らなかった。
小学校に英語が本格的導入云々といわれているが、ハルカスでの講義やプレゼンテーションを聞いていると、「小学校から英語と言う前に・・・・」と思わず考え込んでしまう。

さてさて、とても知的な空間で1日を楽しむことができた。暴風のような強い風が吹く日だったが、日曜日なのでハルカスの展望台やデパートには沢山の人がきていた。観光も買い物も大事。でもハルカス大学の取り組みにもう少し大阪の教育関係者が関心を持ったらいいのに、とも思った。

*円周率の答えは、
①陸上競技場・・・・3.1416(4ケタ)
②はやぶさ・・・・・3.141592653589793(15ケタ)
③タイヤの製造・・・3.1415926(7ケタ)

 

 

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