細見美術館 琳派のきらめき

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 難波の高島屋で開かれている「琳派400年記念 細見美術館 琳派のきらめき 宗達・光琳・抱一・雪佳 」を見に行く。

「琳派」という言葉は、ごく近年になって使われはじめた言葉だそうだ。
大正時代に創り出された言葉なので、昭和40年代の美術辞書にも解説されていないという。俵屋宗達(江戸時代初期・生没年不詳)の『風神雷神図』屏風は教科書に載るぐらいに有名だが、この宗達と一緒にいろいろな仕事をした本阿弥光悦(1558~1637)が元和元年(1615)に徳川家康から鷹峯の地を拝領した。それから400年なので、今年は琳派400年としていろんな催し物が開かれている。この高島屋の「琳派のきらめき」もその一つ。
「琳派」とは、尾形光琳(1658~1716)の「琳」をとって名付けられた名称である。光琳は宗達の作品をよく学んでいて、『風神雷神図』屏風を手本にして光琳は同じ図柄の屏風絵を遺しているそうだ。ということで「琳派」は、宗達や光悦から生まれたといってよいと言われている。

会場は、
第1章 琳派誕生 ー光悦・宗達の美ー
第2章 花咲く琳派 ー光琳・乾山と上方の絵師ー
第3章 あらたなる展開 ー 抱一と江戸琳派ー
第4章 京琳派ルネサンス ー神坂雪佳ー

の4つのコーナーに分かれていて、時代を追って本物にふれることができる。
参加者はウィークデーにもかかわらず、ひっきりなしに人が入ってくる。
少し照明を落とした会場に、作品が並んでいる。
「作られた時はもっと色鮮やかだったんでしょうね」という感想の声があちこちから聞こえてきた。

私が気に入ったのは第4章の神坂雪佳。

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上のパンフレット右にある「金魚玉図」は人気がある作品で、私も細見美術館で見たことがある。 外の販売所で絵葉書にしたものがあったので、記念に買うことにした。

レプリカの販売があり、この「金魚玉図」の説明を聞く。
レプリカの精密な技法を聞くが見た最初の印象は、こんなに小さかったかなあ。
やはり本物を見ていると、いくら精巧なレプリカといえども色あせてしまうのだろうと思った。

これらの作品が保存され、展示されているのが京都の細見美術館。

 

 
細見美術館は、以前にブログで紹介したが、絶対のおすすめの美術館。京都国立博物館のすぐそばにある。

http://www.emuseum.or.jp/

中庭のレストランがとても魅力的。

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画廊の外階段から見える風景は、映画の一コマのよう。 IMG_8955

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 絵を見た後は、付属のショップを見て回り、中庭のレストランで休憩をとって次のプランに向かうのが京都へ来た時の楽しみ。

この秋に京都国立博物館で、「琳派京を彩る」という展示がある。そこには俵屋宗達の「風神雷神図屏風」も展示されるそうだ。(10月10日〜11月23日)

秋の京都は、琳派と紅葉で彩られそうだ。京都国立博物館に行った時には、細見美術館も忘れずに行くことにしよう。