わかりあえないことから

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この間、自分なりに勉強する機会がいくつかあったので、忘れないように書いておこう。

左の本は、今年度の「大阪市人権・同和教育研究大会」の全体会で講演された平田オリザさんの本。
大阪市人権・同和教育研究大会は大阪市内の保育所・幼稚園・小学校・中学校・高等学校などのあらゆる教育関係者ならびに人権に関心のある市民が参加できる研究会である。
全体会は住吉区民センターで開かれ、約1000人の参加があった。教育委員会、教育研究会、PTAなどの人権・同和教育を中心的に進めている組織の来賓参加や挨拶があり、立場は違っても人権・同和教育の大切さは一致していることが確認できる会だった。

記念講演の平田オリザさんの講演内容が深められたのが、この本だった。目次を見てみよう。
第1章 コミュニケーション能力とは何か?
第2章 喋らないという表現
第3章 ランダムをプログラミングする
第4章 冗長率を操作する
第5章 「対話」の言葉を作る
第6章 コンテクストの「ずれ」
第7章 コミュニケーションデザインという視点
第8章 協調性から社交性へ

電車の四人がけの座席に三人座っている。そこへ新しい人物が入ってくる、その時どんな会話がはじまるだろうか?というところから講演ははじまった。

この本では転入生が教室にやって来る場面の劇化が紹介されている。 IMG_20140718_0001三省堂の中学2年の国語の教科書にその題材がある。 この教科書は、現在使われている教科書の一つ前の教科書で、今の教科書にはのっていない。
平田オリザさんが書かれた「対話を考える」と「対話劇を体験しよう」である。
これまでの日本社会の特徴である「わかりあう」「察しあう」文化は崩れつつある。
本の題名にあるように「わかりあえない」ところから出発しなければならない時代になってきている。
その時、演劇的手法が効果的だと平田さんは言う。
新しい視点を教えてもらった、何か方向が見えそう、そんな気になる講演と本だった。

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二日目の分科会は大阪市立弘治小学校へ出かけた。 三つの小学校から、韓国・朝鮮やガーナ、中国、フィリピンなどのルーツの違う子どもたちが、学級や学校のなかで、日本人の子どもたちと共に育ち合っていく取り組みが報告された。
私が感心したのは、土曜日の午後の研究会なのに、会場がいっぱいになり、およそ70人の人数が終了の5時までほとんど減らなかったことと、報告の後の質疑や討論の時間に、次から次へと若い人たちの意見が続いたことだ。
この分科会に参加した人たちは、「土曜日だけど、この研究会に来てよかったなあ」ときっと感じたに違いないと思う。

 

 ドキュメンタリー映画「かすかな光へ」

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弁天町ORC200生涯学習センターで、教育学者大田堯(おおたたかし)さんのドキュメンタリー映画の上映会があった。
この場所はかつて「弁天町市民学習センター」といっていたところ。市政改革で、ここ弁天町と城北の市民学習センターが廃止されていたことは知らなかった。大阪市の貴重な社会教育の施設や財産をなくすなんて、なんてもったいないことをするのかと思う。
太田堯さんは岩波新書の「教育とは何か」で知っていたが、まだご健在だとは知らなかった。映画でその元気で活動的なお姿に感心するばかり。
この映画会に、池田市から駆けつけてきた学校関係の人や、教育市政に関心を持って関わっている人、市民ボランティアの人など学校関係者以外にも、多様な人達が参加していた。

太田さんの教育哲学の柱とも言える「ちがう」「かわる」「かかわる」がご本人の講演や言葉の端々からいきいきと伝わってくる。90歳をこえてもそのブレない姿勢、実践に頭がさがる思いだ。
「人間には、状況に応じて工夫を重ねる能力がちゃんと備わっている。時間はかかるかもしれないが、かすかな光は見ていたい。希望がなけりゃ、生きても楽しくないですから」
重いバトンが渡された気がした。

 

ハワイのホーポノポノ

「トラブルを平和的に解決するアプローチ」という言葉に惹かれて、大阪市人権教育研究協議会が主催する夏の研究会に参加した。
午後1時から5時まで、4時間をみっちり使っての研究会だった。ワークショップ、プレゼンテーション、DVDの視聴など、盛りだくさんの内容で、ここも40人を超える参加で、最後まで熱気があふれていた。
私の知らないことも多くあって、まだまだ消化しきれない。ハワイのもめごとの解決方法「ホーポノポノ」がおもしろかったので記録しておく。

困ったことが起きた時、
当事者が全員集まり、事実を元に全員が自分の意見を言っていく。そして、
 ちょっとずつそれぞれに責任があること。
 言ったことに対して責任があること。
 言わなかったことに対しても責任があること。
 (事実を話し合っていくことによって)
      ↓
 したことを水に流す
 これからしようと思っていることを、
 何回かにわけてチェックしていく。

暴力を使わずに、平和的な方法で、問題を解決していく方法がハワイで生まれ育っていたそうだ。
その方法を参考にし、平和的な文化を創造し実践することによって、有効化していこうということだと思う。
私の理解は、まだまだ入り口に立っただけなので、具体的な実践例を知りたいと思う。理想の現実化という壁をどのように乗り越えていくのか、誰もが知りたいところだと、考えていたところに第2部の案内があった。今回で説明しきれなかったところを9月6日土曜日の午後から大阪市立南小学校でパート2があるそうだ。

「対話」「ちがう かわる かかわる」「平和学」など私が気づかなかった考え方や取り組み方を知ることができた。太田堯さんのおっしゃるとおり「光」はあると思った。

 

 

 

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