水準点めぐり11

京都府庁にある水準点

さて、二万五千分の一の地図を見ると、京都御所の隣にある京都府庁・京都府警に水準点のマークがある。 ここへ行ってみよう。

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なんとも立派な建物。
さすが京都府庁。京都府庁と府警本部は御所のそばにあり、大阪府庁と大阪府慶本部は大阪城のそばにある。なんとなく「なるほどね」と思ってしまう。

大阪城や大阪府庁のそばにも三角点や水準点があった。一度設置したら長い時間保存できるところ、というのでそういった場所が選ばれるのだろう。

京都府庁の玄関に向かって左側の角に水準点があった。

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 ここもなんと立派な水準点。

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「一等水準点」、「国土地理院」の文字が読み取れる。

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一等水準点の横にある、これもみごとな金属製のプレート。「京都府基準水準点」とかかれている。私はこの時は、説明のプレートと思ったが実は違っていた。ブログを書くために調べていると、下のようなブログを発見した。その部分の写真と記事を引用する。

京都府基準点1

「京都府庁の正面西端にあります。「一等水準点」とたて書きで彫られた標石以外に意外なものを見つけました。「一等水準点二四二 国土地理院 (京都府基準 水準点)」と刻字されたマンホールの蓋をとると中に石の宝石箱のようなものが入っています。さらに石の蓋がありこれを恐る恐る開けるとピンポン球のような ものが2個見つかりました。

この水準点は一等水準点なのですが、京都府基準水準点にもなっており国土地理院では「基準水準点」と呼ばれるものと構造がおなじです。ピンポン球状の標識は地中標といわれるもので標石に異常があった場合、再現するに設置されています。」

http://uenishi.on.coocan.jp/20lib-suijyun/q231kyotosuijyun.html

へーっ、と感心しながら、京都府庁にひと声かけなくてはいけないのかなあ、こんな大きくて重そうなプレートみたいな蓋をあけるのは大変だったし、目立つなあ、といらぬ心配をしてしまった。

京都駅に向かうために地下鉄烏丸線に乗る。烏丸駅そばにマクドナルドがあったのでちょっと休憩。
さすが京都、外国からのお客さんが注文中だった。メニューを指さして何か言っている。 対応するウェイトレスさんは少し年配の方。でも応対は見事。表情も買えずに英語で説明。さすが国際都市京都だなあ。私だったら笑顔でごまかしながら、何か笑いを取ろうとしてしまうだろうな、と思いながら自分の注文を考えた。

 

 

三角点を探る旅 その 21

京都御所の三角点

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京都御所に三角点があるというので、御所に足を伸ばす。

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京都御苑のなかに、厳島神社がある。堺町御門の西側にあり、九条池が目印らしい。
写真は、堺筋御門からみたところ。この細道が九条池を周囲を囲んでいる。
細道を歩いて行くと、池をわたる橋が見えてきた。
地図を見ると、この池の周辺に三角点があるようだ。

 

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橋から見える池の対岸に三角点があるように、地図からは判断できる。
でも、草や木に埋もれてどこにあるのかは、橋からは見えない。

池の周りをもう一回まわって、三角点がある所に入れないか調べてみることにする。

 

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鍵のかかった入口があった。

これでは入ることはできない。

家に帰ってからネットで調べてみると、ここは「環境省京都御苑管理事務所に事前に了解を得なければならない」ことがわかった。でもネットで写真もでているのでもう少し調べていると、同じように悩んだいた人がいるのだなあ、詳しい場所と写真を紹介しているブログがあったので、ここにその写真とアドレスを紹介しておく。

http://stone.matudo-yamanokai.com/markview.php?mkid=TR35235462101

京都御所三角点1

京都御所三角点2

 事前にこのことがわかっていれば、何とかなったかもしれない。御所側の道に近い所にあるようだ。そしてこの水色の街灯がめじるしになったかもしれない。

残念なことをした。
ネットで事前に調べていくよりも、地図を見て探すほうが楽しいのでこんな結果になった。でも、事前に詳しい場所がわからずに二万五千分の一の地図をたよりに探すほうが醍醐味がある。

さあ、次は水準点だ。

 

 

 

三角点を探る旅 その 20

吉田山の三角点 
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ここは京都大学のそばにある吉田山。
吉田神社は吉田神道の中心となったところ。
ここに三角点があるというので行くことにした。京都は盆地なので、市内には三角点は少ない。ここ吉田山のように市街地の山にはあるようだ。そんなに高い山でないのですぐに見つけられそう。

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吉田山には幼稚園もあり、丁度園児さんたちがバスで帰るところだった。

吉田神社の横の長い階段を上がっていくと、山頂付近の公園に出る。

大学生らしい一団がいた。
植物の授業らしく、先生らしい人の説明を聞きながら移動していた。
5月のいい天気の下、校外に出ての授業なんて、気持ちが良いだろうな。
三角点のことを聞こうかな、と思ったけれど、おじゃまになってはいけないなあと思いながらそばを通る。
二万五千分の一の地図を見ると、三角点は高度105メートルのところにあるという。
公園の高いところを探してみると、

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 なんと「紅もゆる丘の花」とかかれた、旧制第三高等学校の寮歌の碑があった。

三角点はここではい。地図を見ても、iPhoneのマップを見てもよくわからない。
iPhoneでインターネットに繋ぎ、「吉田山三角点」を検索する。
あった、この「紅もゆる丘の花」の碑の南側にあるという。

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 「三等三角点 吉田山」北緯35度1分18秒168、東経135度47分19秒724標高105.12メートル 設置年 明治36年(西暦1903年)。
公園のメインの道にそって三角点はあった。

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「三等」の文字、「基」の文字が見ることができた。明治に作られたのだろうか?結構きれいな三角点だった。後の二面の文字を見ようとしたが埋まっているのでよくわからなかった。

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ここからは、京都市内が展望できる。
5月なのでか、すこし霞がかって町並みが見えた。
さあ、次の目的地に行こう。

京都大学の前を通り、第四錦林小学校のそばを通っていると、小学校2、3年生ぐらいの子どもたちが学校から横断歩道を走って渡っていた。渡り終わって学校の方を見て、「あっ、先生!」「先生、さよなら〜」と声がするのでそちらを見た。若いスーツ姿の女の先生がニッコリ笑って手を振っている。
「松田さんのおうち、先生わかりはるやろか?」
「松田さんのおうち、わかるやろか?」
と口々に話しながら、
「せんせ、さよオなら〜!」 と大きな声で大きく手をふっている。
先生もうれしそうな表情で手をふり、足を早められた。

「家庭訪問だな」と思わずつぶやく。
5月の連休が終わると、多くの学校で家庭訪問がはじまる。

京ことばのアクセントの子どもたちの姿に、思わず笑みがもれる。