思い出のマーニー

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ジブリの次の作品は「思い出のマーニー」という報道を見て、もう一度読んでみることにしたのがこの本。

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昨年の映画「風立ちぬ」を見た頃、宮﨑駿監督が岩波新書で岩波少年文庫の紹介しているものを買った。その本を読んだ時にも「思い出のマーニー」が取り上げられていて、読みなおしてみようかなあと思っていたのだ。

この本はいったん絶版になり、2003年に新版となった。私は旧版の時に読んでいるのでかなり昔のことだ。
時や時間をテーマにしたファンタジーという印象が残っていたが、読み返してみると違っていた。人の心の成長ということについて、もっと深いメッセージを送っていることに気づいた。

読んだ人の感想をネットで見ると、様々な立場の人が各人各様の受け止めをされているようだ。それだけ作品の内容が深いということだと思う。
あらすじ書かない。ただ、
上巻の裏表紙に「養親の元を離れ、転地のため海辺の村の老夫婦にあずけられた少女アンナ。孤独なアンナは、同い年の不思議な少女マーニーと友だちになり、毎日二人で遊びます。ところが、村人はだれもマーニーのことを知らないのでした。」
下巻の裏表紙には、「ある日、マーニーは、無人の寂しい風車小屋でアンナを置き去りにし、姿を消しました。彼女を探すうちに、マーニーの思いがけない秘密を知りましたー。ドラマチックな体験をした思春期の少女の物語。」と書いておこう。
この「村人はだれもマーニーのことは知らない」と「思春期の少女の物語」がヒントになっているとあとから気づいた、。

IMG_20140210_0003_2この「思い出のマーニー」については、河合隼雄さんが「子どもの本を読む」と言う本で紹介されていることは知っていたが、読む機会がなかったので今回読んでみた。
なるほど、こんなふうに読むのか、と私の知らないことを多く教えてくれる本だった。
こどもの本には人間を多面的・多重的に理解するために必要な「たましい」との関わりに触れたものがあると河合さんは説明する。
心が傷つき、そのことに一切触れないように成長してきたアンナにとってのマーニーの存在とは何か、ペグおばさんやサムおじさん、ワンタメニーのような人たちの存在が私たちにとって大切なことを知ることができたし、物語を通して、読んでいる人たちの心を成長させてくれていることに気づくことができた。

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並行して同時に読んでいた本が この「教師の資質」。これは図書館で借りたが、私の後には40人以上の人が予約で待っているという本。

著者の諸富祥彦さんは以前に読んだ「教師がつらくなった時に読む本」という本で知っていた。
本のサブタイトルが「できる教師とダメ教師は何が違うのか?」とあって、ちょっと刺激的だし、目次を見ると第1章が「お子さんの担任の先生は、大丈夫?」とある。「えっー、諸富さんもこんな言い方をするの?、ダメ教師とか問題教師なんて言い方、いやだなあ」と思いながら読んだ。
基本的なスタンスは「今は教師受難の時代です。しかしどうか教師をやめないでください。教師ほど、魂を打ち込める素晴らしい仕事はありません」なので安心した。
効率よく、目立った成果を求め、そのように出来る人、そうさせる人が評価される、それが今の時代の特徴だろう。
おとなも子どもも、「思い出のマーニー」のアンナのように、人が成長し育っていくには時間がかかるのだと思う。アンナのように、周りにペグおばさんやサムのような人がいることがどんなに大切なことか。
厳しく育てることが必要という声も聞く、しかし厳しい分だけ、意識的に暖かく見守ることを忘れてはいけないと思う。
人の一生に、自分がどれだけ責任が持てるのかと思うと、私の心は緊張に震えてしまう。

 

 

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