地球の公転と四季1

2月19日 雨水(うすい)

太陽黄径330度 立春から数えて15日目頃。
「空から降るものが、雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる」、という意味。
草木が芽生える頃で、農耕の準備をする目安とされてきた。
春一番が吹くのもこの頃。

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これまで地球の公転と自転を見てきた。

地球が自転しながら、しかも地軸が23.4度傾きながら太陽の周りを回っている、公転している。そのことが日本にあるような四季をうみだしている、と言われている。その理由を考えてみよう。まず太陽の南中高度(太陽が一番高く昇っている時)から考えてみる。
さて、地球は上の図のように公転をしている。春分と秋分は太陽との関係ではほぼ同じだと考えて良いので、冬至、夏至、春分と秋分の三つについて考えてみよう。ここでは北半球の場合を考える。
IMG_20140212_0005左の図は春分・秋分の時、地球に当たる太陽光線の図。地軸は傾いているが太陽光線が左から当たっていれば図のようなる。
大阪北緯34度、モスクワ北緯55.5度を例にとって考えてみよう。大阪とモスクワは同じ経度上にあるわけではないが、図を書くときの便宜上、同じ経度にあるような図になっている。
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IMG_20140212_0006これは夏至の時の地球と太陽光線の関係の図。一番上の公転の図では②のところに地球がある。地軸の向きが反対になっているように思えるが、これは太陽の向きが反対方向になって書かれているのでそう見えるだけだ。
太陽光線が、大阪もモスクワも、春分・夏至の時にくらべて頭の上の方から射していることがわかるだろう。
夏は頭上高くから太陽が照らしているのはこの事なのだ。

IMG_20140212_0007この図は冬至の時。北極圏には太陽の光が当たっていないことがわかるだろう。このようにして北極圏に、白夜や太陽ののぼらない日があることが説明できる。大阪やモスクワの日差しも低くなっていることがわかるだろう。(南半球は逆)

このことをもう少し詳しく見てみよう。

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南中の角度は90度−緯度で計算されるから、大阪の春分・秋分の時の南中高度は、90−34=56
56度であることがわかる。

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この図は夏至と冬至の南中高度を考える図。
ここで地軸の傾きの角度がきいてくる。
夏至の時の太陽の高度(南中高度)は、春分・秋分の時よりも地軸の傾きの分だけふえてくる。

夏至の時・・・56+23.4=79.4 かなり高いところから日が射すことがわかる。
冬至の時・・・56 – 23.4=32.6 冬の日差しが低いのがよくわかる。

IMG_20140212_0010地面から見える太陽の動きにかきなおした図がこれ。
春分・秋分の時はほぼ真東から太陽がのぼり、真西に沈む。そこ時の南中高度は大阪では56度くらい。
夏至の時は東からずっと北寄りからの日の出、そして天高く日が昇り、南中高度は80度に近い。
冬至の時は南寄りから日が昇り、お昼になっても32度ぐらいしか日が昇らない。そして南寄りに太陽が沈む。

IMG_20140212_0010_2緯度の高いモスクワを見てみよう。
春分・秋分の南中高度は、
90−55.5 = 34.5
大阪の冬ぐらいの太陽の高さだ。
大阪と同じように図に書いてみる。

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夏至の時の南中高度は 34.5 + 23.4 = 57.9
冬至の時の南中高度は 34.5 – 23.4 = 11.1
冬は10度ぐらいしか太陽の高度はないのだ。これでは寒くなりそうと予想できる。
太陽の高度は夏と冬とで差があることがよくわかった。
太陽の南中高度が季節に関係がありそうなことがわかってきた。
次は太陽からのエネルギーの違いについてもう少し考えてみよう。

 

 

 

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