ボイジャーの旅 その2

ボイジャー1号

タイタンロケット

1977年9月5日に打ち上げられたボイジャー1号の当初の目標は木星と土星、そしてそれらの衛星と環の観測であった。
約2年の飛行の後、1979年1月に木星付近に到着し写真撮影を始めた。
最接近は3月5日で、木星中心から349000kmの距離まで近づいた(地球と月の距離は380000kmだから、それよりも近づいたということだ)。
ボイジャー1号の写した木星の大赤斑の写真に目を見張り、衛星イオの火山活動を写した写真には地球以外の火山活動の記録として大きなニュースとなった。

大赤斑2
イオの火山活動

土星1
ボイジャー1号は、木星の重力を利用したスイングバイ(重力アシスト、重力ターン、近傍通過とも呼ばれる)によって方向を変え土星に向かった。
1979年11月12日には、土星表面から12400km(地球と月の約1/3の距離)まで近づき写真撮影を行い、土星の輪の複雑な構造を明らかにした。そのあと土星とタイタンの大気の調査を行い、タイタンに近づく軌道に乗った。そのため、惑星面の軌道から外れ大宇宙空間への旅、太陽系外探査に踏み出すことになった。

ボイジャー1号の都市伝説

ボイジャー1号の写真

1990年のある日。ボイジャー計画も終了し、撤収寸前の管制室。
長年ボイジャー計画に携わっていたNASAの女性スタッフが、地球から約60億kmの宇宙空間を秒速17km(時速61200km)で飛び去るボイジャー1号に、語り掛けました。

「ねえ坊や。ママの方を振り向いて…」
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なんと、奇跡は起きました。

1週間後、人影もない管制室で、受信機が作動し始めたのです。
「おい、ボイジャー1号が、何か送ってるぞ!!」
スタッフ達の中に、あのボイジャーに語りかけた女性もいました。

受信されたのは、1枚の写真。
そこに写っていたのは、真っ黒な宇宙空間のうかぶ一つの光の点。

「坊や」が「ママ」を振り向いて、残されたエネルギーで写真をとって送ってきたのは、ボイジャー1号の故郷、母なる地球でした…。

ボイジャー1号は太陽系外探査の、果てしない旅路についたのでした。