宝塚月組公演

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7月16日(火) 宝塚大劇場に行く。月組の公演。
一番最近の宝塚歌劇といえば、2011年3月の「愛と青春の宝塚リバイバル〜恋よりも命よりも」で、宝塚大劇場ではないが、梅田芸術劇場でみたもの。もうすぐ宝塚歌劇団ができて100周年を迎えるのだなあ、という事を知ったが、今回行ってみると大劇場の入り口の壁に来年100周年という掲示があった。それにむけての工事も行われていた。一口に100年と言うが、戦前、戦中、戦後とめまぐるしい時代の変化のなかで宝塚歌劇団が生き抜いてきたことは素晴らしいことだと思う。
さて、今回の月組の公演は第一部は
ミュージカル
『ルパン −ARSENE LUPIN−』
主演・・・龍 真咲、愛希 れいか  脚本・演出/正塚 晴彦
モーリス・ルブラン作「ルパン、最後の恋(ハヤカワ・ミステリ刊/ハヤカワ文庫)」より
ルパンは小学校の時に読んでいた本なので興味があった。帰りに原作本を買うが、なんとルブランが生前に執筆しながらも未発表で、ルブラン没後70年を経て発見された小説、『ルパン、最後の恋』をミュージカル化したもの。
原作との違いはさておいて(まだ読んでいないので、、、)、フランスの香りがする(私はフランスに行ったことがないけれど、なんとなくね)、笑いあり、歌あり、踊りありの楽しめる一本だった。主演の龍 真咲さんの高速せり上がり(下リ)に正直びっくり。えーっ、あんな高速スピードで、大丈夫か?!。ポン!と飛び出し、シュッと引っ込んでいく。慣性の法則があるだろう?! 三半規管は耐えられるのか、、、やっぱり若いからバランス感覚がいいんだー。と納得することにしたぐらい。
ただ、モーリス・ルブランがルパンから最後の冒険を聞き取るという演出で、劇の合間合間に観客に背景や展開の説明をしているのだが、私としてはちょっと??と思えた。もう少しすっきりしたほうがスピード感に乗れたのに、と思った。でも、これでルパンの小説を読もうと思った人も多くいるにちがいない。

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さて二本目は、
グランド・レビュー
『Fantastic Energy!』
作・演出/中村 一徳

いやーこれはほんとに楽しかった。この人達には汗はないのか?体重はないのか?と思えるほどのさわやかさ、演技のメリハリのよさ、キレの良さ。テレビでみるダンスショー的な番組でおもしろい番組もときもあるが、宝塚歌劇団のダンスは格別によかった。主演が光るとともに、バックダンサーの一人一人の個性が光っていた。集団の中に個人が埋没しているのではなく、同じ振り、同じ衣装なのに、一人一人の技が区別できるようなエネルギーのある演技だった。そう、ファンタスティック・エナジーがそこにあった。
公演が終わって劇場を出る時に、おもわず「ファンタスティック・エナジー〜」と歌ってしまうほど楽しめた。
歌舞伎役者は年を重ねるほどに芸を磨き上げていくが、宝塚歌劇団は若いエネルギーが芸の中心にある。
歌舞伎は、慶長8年(1603年)に北野天満宮で出雲の阿国が興行を行ったことが事の始めのようだが、現在のような歌舞伎になったのは江戸時代。それから約400年。宝塚歌劇団も来年で100年。100年を超えるような芸能には時代を超えて人を引きつける魅力がある。伝統・経験だけではなく、その時代を生きる生活文化を反映しながらも、人々に希望と夢を持たせ、明日への力をよびおこすエネルギーがあるからだ。
歌舞伎役者も宝塚歌劇団の劇団員も、見えないところで汗を流し、勉強をし、自分の限界に挑戦し、そして自分の夢をめざして頑張っているに違いない。その姿からわたし達は力をもらっていると思う。現実を見つめているだけでは乗り越えられないことも、夢と希望を信じ、今とは違った世界を想像することで、やり遂げられることがある。その背中の一押しを、宝塚のような演劇がしてくれる。歌舞伎や文楽・人形浄瑠璃や能にその力があると思う。経済と効率だけで人は成長しないし、世界は楽しくならない。

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公演が終わってたくさんの高校生が鑑賞に来ていたことがわかった。神戸野田高校の学生だった。芸術鑑賞の一環としてこの宝塚の歌劇を見に来ていたのだろうか。
高校生の男の子2人が話しているのが耳に入ってきた。
「どうやった?」(自分はおもしろかったけれど、友達の反応が気になるという言い方のように聞こえた)
「うん、おもしろかったなあ」(スカッとした言い方でほんとに楽しかったという口調)
ふたりは早足で去って行ったので、後の会話は聞こえなかった。でも、多感な高校生の男子生徒が伸び伸びと宝塚歌劇を鑑賞できるなんて、いい高校だなあ。
若い高校生の男女にも、人生にちょっと疲れた年配の男女にも、エネルギーを与えてくれた宝塚歌劇。ファンタスティック・エナジー〜!。

 

 

 

 

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