地図は汗と涙の結晶

IMG_3802イギリスに行く前に図書館に予約していた本がこの「地図をつくった男たち ー 明治の地図の物語」。

著者  山岡光治
発行所 原書房

昨年読んだり映画で見た「天地神明」がきっかけで、伊能忠敬の作った日本地図から今の国土地理院の地図への経過も知りたかったし、新聞の書評でもよく書いてあったので読んでみた。
大学の集中講義で測量をとり、実習で校内の坂道付近の測量をしたり、そのあとアルバイトで何回かポールを持って山の中の測量の手伝いもしたことが本の世界に入り込めやすかったのかも。
グリニッジ天文台で子午線をまたいだことを思い出しながら読んだ。
全国津々浦々人間の手と足によって直接確かめてしかできなかったのが地図。歴史の面に出てこない人々がここにいた。

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もう少し地図について知りたかったので、同じ著者の本を読む。
「地図を楽しもう」 岩波ジュニア新書
「地図に訊け」   ちくま新書
「地図の科学」  サイエンス・アイ新書
三冊をぶっ続けに読むと、明治から現在のGPSなどを使う測量までの歴史と苦労、そして現在の課題がよくわかった。そして25000分の1の地図を横に置きながらもう一度読み直したいと思った。「地図の科学」の裏表紙に「地図は汗と涙の結晶です!」と書かれていたが、実際に三角点を周ってみると、たしかにそうだろうなあ、と思う。
これらの本を読むことで、明治維新から始まった日本の地図づくりはフランス式、ドイツ式へと変遷し、敗戦後はアメリカ式へとなったこと。その技術は世界に誇れるもので、国際協力機構(JICA)を通じて発展途上国の地図整備と測量技術の向上に貢献していること。日本の技術協力で作成した地図は約280万平方km(日本の面積の7倍)、空中写真を撮影した面積は約190万平方kmになり、その成果は各国の発展に大きく貢献していること。そして経済発展だけでなく、森林の減少、砂漠化、海面上昇などの環境問題を解き明かす基盤情報になるという新しい視点を教えてもらった。
最初の本のタイトルが気になったことも事実。地図作りはやっぱり男たちの世界だったのだろうか。国際的にはどうなのだろうか。考えることがまた出てきた。

 

 

 

 

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